特商法5年後見直し「待ったなし」 東京三弁護士会がシンポ🔒

◎弁護士・司法書士・消費者団体・相談員が連携強化、地方議会にも要請

特定商取引法が2016年と21年に改正され、同法対象分野の消費者トラブルの減少が期待されたが、期待に反し、消費者被害の高止まり傾向が常態化するようになった。そのような中、9月11日、東京の弁護士三会が共催して「特定商取引法5年後見直し」を求めるシンポジウムを開いた。最近の消費者トラブル事例を踏まえ、適宜、同法を改正する必要性が訴えられ、そのポイントが示された。

特商法5年後見直しシンポジウム

各弁護士会から取り組み事例が紹介された(9月11日、弁護士会館)

被害の防止と救済は重大な政策目標だが、消費者庁は今のところ改正検討には消極的だ。詐欺的な定期購入商法や高齢者を狙った訪問購入による被害事例などが改正施行後も深刻化するばかり。それだけに当日のシンポジウムでは、抜本的な法改正を全国に呼びかけていくことが確認された。特商法改正については消費者・市民団体もネットワーク運動を展開している。ウォッチねっと(全国消費者行政ウォッチねっと)では各自治体に改正を求める意見書提出を働きかけている。デジタル社会に対応するように、訪問販売、電話勧誘、通信販売、連鎖販売、それらの関連広告規定など改正対象は幅広い。

◎特定の取引分野で被害深刻、法改正を提示

当日のシンポジウムは「特商法5年後見直しを検討する~近時の被害の傾向と被害抑止への取組について」と題して9月11日、東京都霞が関の弁護士会館で開催された。東京弁護士会、第一・第二東京弁護士会など、東京三会の弁護士会が共催した。被害の実態にあわせて同法の課題、改正ポイントなどを意見交換し、弁護士会として連携して働きかけていくことを確認した。

当日のパネルディカッションに参加したのは東京都消費生活総合センターの担当者をはじめ……(以下続く)

(本紙10月1日号「コンシューマーワイド」欄より一部転載)

この記事の続きは以下の会員制データベースサービスで購読できます
📌ジー・サーチ データベースサービス
📌日経テレコン
📌ファクティバ

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. パブリック・シチズン
    米国の消費者団体パブリック・シチズンのロバート・スタインブルック博士は11月21日、米食品医薬品局(c
  2. ETOC
    特殊詐欺グループと知りながら電話回線を提供する反社会的な電話事業者が存在することから、通信系の5団体c
  3. 高齢消費者・障がい消費者見守りネットワーク連絡協議会
    消費者庁は10月16日、高齢者や障がい者の地域見守り活動についての情報共有化をめざして「高齢消費者・c
  4. 米消費者製品安全委員会
    米国消費者製品安全委員会(CPSC)は11月18日、複数の事故が発生していることを把握していながら直c
  5. 電話相談
    ◎全国有料老人ホーム協会が開設 経験豊富な相談員が対応 公益社団法人全国有料老人ホーム協会(有老協c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る