キッズデザイン賞最優秀賞に「こども選挙」 茅ヶ崎発、全国へ
- 2023/9/27
- くらし
◎実際の選挙と連動、候補者に質問も
子ども視点を持つ優れた製品や施設、取り組みなどを表彰する「第17回キッズデザイン賞」(キッズデザイン協議会主催)の表彰式が9月27日、都内会場とオンラインで開かれた。最優秀賞となる内閣総理大臣賞は「こども選挙」が、消費者担当大臣賞は「みらいをつくるMiracle Labo」が受賞し、計37作品の受賞者に表彰状が授与された。
内閣総理大臣賞を受賞した「こども選挙」(こども選挙実行委員会)は、2022年10月の茅ケ崎市長選挙と同時開催した子どもたちによる模擬選挙プロジェクト。子ども自らが考えた質問を実際の候補者に尋ね、その回答をウェブにアップし、市内11カ所に設けた投票所において、ネット投票を含めて566人が投票した。メディアでも大きく取り上げられ、2023年4月の統一地方選挙では埼玉、鳥取、香川の全国3都市に広がった。審査では、2022年に成立したこども基本法を踏まえ、「子どもを社会的弱者ととらえるのではなく、これからの社会をつくり、担う主役として位置付けることはとても重要だ。また、今後のキッズデザインのあり方を示すものだ」と高く評価された。
石井拓経済産業大臣政務官からトロフィーを受け取った池田一彦さんは「60名を超えるボランティアの皆さんとともに、子どもたちと一緒に作ったプロジェクト。まず子どもたちにこの賞を贈りたい。小さな変化は確実に起こっている。子どもが意見を言う、子どもが社会に関わる、そういう世界を作っていきたい。この賞が子どもの主体性を発揮できる社会に近づくきっかけになると信じている」と受賞の喜びを語った。
一方、消費者担当大臣賞を獲得した「みらいをつくるMiracle Labo」(パソナフォスター)は教育型アフタースクール。「自分たちの住む町(小金井市)に新店舗を開発するなら?」をテーマに店舗建設や商品設計、環境配慮などを学ぶ問題解決型学習となる。審査では「学校教育だけではカバーしきれない社会教育・消費者教育につながる」と評価された。