【米国】エコな洗濯機求め9000人超が意見提出 強化案を支持

洗濯機の省エネ性能の強化を求め、米エネルギー省(DOE)が実施するパブリックコメントに9000人以上の消費者が意見を提出したことが5月15日、非営利団体のU.S.PIRGの報告でわかった。DOEは家庭用洗濯機の効率要件を11年ぶりに更新する方針で、5月2日までパブリックコメントを実施していた。DOEの案が最終決定されれば消費者は光熱費を削減でき、大幅な節水と二酸化炭素排出量の削減につながる。U.S.PIRGは「今のモデルはもはや時代遅れ。エネルギーと水を不必要に浪費することなく、清潔な衣服を着られるようになることを何千もの消費者が支持している」とコメントしている。

提案された基準は家庭用のタテ型洗濯機(トップローダー洗濯機)とドラム型洗濯機(フロントローダー洗濯機)の効率要件を大幅に強化するもの。旧型の撹拌機から効率の良い羽根車への切り替えを促し、高性能モーターの搭載や回転速度・節水性能の向上などを求める。旧式の撹拌機を搭載した多くの製品は、すすぎや乾燥に時間がかかり、衣類に不要なダメージを与えるという。

今回の基準強化により、消費者は30年間で水道・電気代を最大145億ドル節約でき、同じく30年間で5300万トンの二酸化炭素排出量を削減し、2.5兆ガロン(1ガロンは)の節水につながると試算されている。消費者団体や環境団体は「新モデルに最高性能の技術が搭載され、光熱費の削減と気候汚染の防止が実現できる」とし、迅速に成立させるようDOEに要請している。

DOEは連邦法に基づき2018年までに洗濯機の新たな基準を提案することになっていたが、手続きが間に合わず、今日までずれ込んでいた。効率要件の更新は2012年以来11年ぶり。最終決定されれば2027年に発効する。

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