5月の「消費者月間」テーマ決定
- 2018/2/15
- くらし
毎年5月は消費者月間。消費者庁は2月15日、今年の月間テーマを「ともに築こう 豊かな消費社会~誰一人取り残さない~」と決定したことを明らかにした。国連が提示したSDGs(持続可能な開発目標)の精神として各国に求めている「誰一人取り残さない世界の実現」を踏まえたという。今年は、消費者基本法の前身で「消費者月間」設置の契機となった消費者保護基本法公布50周年にあたり、9月からは消費者庁・消費者員会発足10周年目に入る。岡村和美長官は「その点も重視した消費者月間として位置付けていく」としている。
消費者月間は、1968年に消費者保護基本法が公布された5月にちなみ、毎年開催されている。同法から消費者基本法へと全面改正・公布(6月)されて以降も5月の開催が継続されてきた。毎年月間テーマに沿って各地で関連イベントが予定される。
今年の月間テーマは、「ともに築こう 豊かな社会~誰一人取り残さない~」。国連提唱のSDGsの精神である「誰一人取り残さない世界の実現」を目標に、エシカル消費の推進、食品ロスの削減、消費者志向経営の推進などを、消費者・事業者・行政の共通の課題としてアピールしていく。岡村和美消費者庁長官は、「様々な主体が当事者としてそれぞれの役割について考え、行動していただくための契機となるよう、消費者月間の意義を訴えていきたい」としている。
今年は、消費者保護基本法公布50年にあたる。また、9月からは消費者庁・消費者委員会ができてから10周年目に入る。消費者庁発足時の制度設計と現実の運用課題などについて問題点を総ざらいし、今後の消費者行政のグランドデザインを検討する機会ともなる。岡村長官は「その観点からも消費者月間の意義は大きい」としている。