【米国】当局が競業避止条項の禁止を提案 消費者団体は賛同

米連邦取引委員会(FTC)は1月5日、企業が労働者に対し、競業避止義務を課すことを禁止する新たな規則を提案した。この規則が施行されると、労働者の収入が年間3000億ドル近く増える可能性があるとしている。これを受け、全米消費者連盟(NCL)など消費者団体はFTCを支持する声明を出した。

競業避止条項は、在職中や退職後に競合企業への転職や新規の起業を禁止するもの。FTCはこうした義務を労働者に課すことは非競争的で搾取的だとし、FTC法第5条(セクション5)に違反するとの判断を示した。

FTCは声明の中で「競業避止条項は労働者の賃金を抑制し、イノベーションの芽を摘み、新たな起業を妨げてきた。その影響は最終的に消費者に及ぶ」と指摘。ヘルスケア業界を例にあげ、「新規参入が少なく、独占的な傾向のある市場では、消費者はより高い価格を支払わされることになる」と説明した。新規則の施行により、年間約3000億ドルの賃金アップと約3000万人の雇用機会が生まれると試算している。

NLCは「FTCの提案はすべての人にとって、より公平で自由な経済に向けた重要な一歩だ。労働者の自由な移動は企業だけでなく、消費者にも利益をもたらす」と支持する声明を発表。非営利団体のパブリック・シチズンも「非常にスリリングな提案だ。ここまで来るのに長い時間がかかったが、この規則が実現した場合、その影響は広範囲に及ぶ」と歓迎した。

FTCは3月10日までパブリック・コメントを行い、施行に向けた手続きを進める方針だ。

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