エステの相談2.7倍 解約・返金めぐりトラブル 愛知県上半期
- 2022/12/8
- くらし
愛知県は11月30日、県内窓口に寄せられた今年度上半期(4月~9月)の消費生活相談概要を公表した。「SNS」関連の相談が幅広い年代で増加したほか、「エステティックサービス」の解約・返金などに関する相談が前年同期に比べ2.7倍に急増、「偽サイト」の相談も2.5倍に増えていた。県は「契約前に契約内容や返品条件、怪しいサイトではないか、をよく確認してほしい」と注意を呼びかけている。
県によると、上半期に寄せられた相談件数は2万768件で、前年同期に比べ510件(2.5%)増加した。年代別では高齢者が5.9%増と増加したのに対し、若者が1.9%減と若干減少した。商品・サービス別では架空請求などの「商品一般」が1757件で最も多く、以下、「化粧品」(1432件)、「賃貸アパート」(718件)などと続いた。
上半期に増加が目立ったのは「SNS」に関する相談。幅広い年代でトラブルが発生し、1658件(10.2%増)の相談が寄せられた。
主な事例は「SNS上で知り合った相手から誘われ、副業ビジネスを契約し、始めたが全く儲からないので解約したい」、「SNS上で、初回割引されている美容クリームの広告を見て注文した。 1回目の受取後すぐに2回目が届き、料金を請求された」など。SNS上で知り合った相手から、通話アプリや出会い系サイトでやり取りするよう誘引されてトラブルに発展するケースもあり、県は「情報商材・マルチ商法などの高額な契約や、FX・暗号資産への投資など儲け話を持ち掛けられた場合は注意が必要」と呼びかけている。
エステの解約・返金などに関する相談も566件(2.7倍)と急増した。特に30歳未満の若者からの相談が全体の65%を占め、前年同期の137件から368件へと増加していた。「通い放題の脱毛エステの中途解約を申し出たが、既に施術した分で有償の施術回数に達しており、以降は無償のサービスのため返金はないと言われた。契約期間がまだ残っているのに返金がないのは納得できない」などの事例が寄せられた。
「偽サイト」の相談も579件(2.5倍)と急増した。50代(142件)と40代(132件)で全体の約5割を占め、入金したのに商品が届かない、偽物だったなどの事例が目立った。「ゲーム機をインターネットで検索し、表示されたサイトで安く中古品を売っていたので注文した。注文確認メールは日本語がおかしいところがあり、案内された振込先は外国人名の個人口座だった。振り込みしたが、商品が届かないので返金してほしい」などの事例が寄せられていた。
エステ契約の場合、特定商取引法に基づき契約書面を受け取った日から8日以内であればクーリングオフが可能。県は「消費生活上のトラブルなどでお困りの際には、早めに相談を」と呼びかけている。消費者ホットライン188(いやや!)に電話をかけると身近な相談窓口につながる。