スポーツ大会の環境負荷、ポルトガルの消費者団体が問題視

国際的なスポーツ大会が環境に大きな負荷をかけているとして、ポルトガル最大の消費者団体DECOが問題提起している。選手や観客の移動に関連した温室効果ガスの発生、大量に消費される水、リサイクルされないスポーツ用具などの課題を示し、政府が対策を講じるべきだと訴えている。

DECOは北京で開かれた冬季オリンピックがほぼ100%人工雪で行われたこと、ポルトガルのアルガルヴェゴルフコースで1500万立方メートルもの水(地域の水消費量の20%に相当)が消費されていること、世界で年間3億個生産されるテニスボールがほとんどリサイクルされていないことなどを列挙。サッカーのワールドカップについては、毎回200万トン以上の二酸化炭素が排出され、その大部分が選手やスタッフ、ファンの輸送に関連していると指摘した。

DECOは「サッカーやサイクリングなどは一見環境負荷がないような種目に思えるが、大会レベルになると環境負荷が増大する」と主張。「我々がスポーツをやめるべきではないことは明らかだが、何らかの規制や対策が必要だ」と訴えている。

(本紙8月1日号「ニュース特急便」より転載)

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