【仏国】飲料と見間違うジェル石けん 子どもが誤飲するおそれ
- 2022/6/20
- 海外
仏衛生用品メーカー「ル・プティ・マルセイユ」(Le Petit Marseillais)のシャワージェル(ジェル状の石けん)がミルク飲料の容器に見えるとして、フランスの消費者団体UFCは6月17日、子どもの誤飲に注意を呼びかけた。同社の親会社は世界大手ジョンソン・エンド・ジョンソン。UFCは「巨大な多国籍企業の法務部が、この失態に気付かなかったのは驚きだ」とコメントしている。
誤飲リスクが指摘されたのは、同社シャワージェルシリーズの詰め替え用製品。「ミルク」「アーモンドミルク」「オーガニック・オレンジブラッサム」などの表示があり、「飲料を連想させる」(UFC)。キャップの横には「飲まないでください」との注意書きがあるが、字の読めない幼い子どもや表示を読み飛ばした大人が誤飲するおそれがあるという。
また、「100%リサイクル可能」と容器に表示しているが、内側をプラスチックで加工した二重構造。国の3R戦略から外れており、UFCは「この表示も多少過剰だ」と指摘した。詰め替える際も、注ぎ口が本体ボトルよりも大きく、こぼさずに入れるのは困難だという。
ただし、プラスチック容器だらけだったケア製品に紙製容器を導入したことは「朗報だ」とコメント。「1リットル入りで節約につながるうえ、プラスチックも削減できる」と取り組みの方向性については一定の評価をした。
ル・プティ・マルセイユは1984年、南フランスで設立された化粧品・ケア製品メーカー。15カ国で製品を販売し、フランスではシャワーソープのトップブランドだという。