【米国】レモン法の訴訟件数、車メーカーで格差 GMが最多

欠陥車から消費者を保護する「レモン法」が米国50州で制定されているが、その中で最も厳しいとされるカリフォルニア州のレモン法に基づく訴訟件数について、非営利3団体が調査を行った。その結果、メーカーによって訴訟の割合が大きく異なり、最も頻繁に訴えられていたのはゼネラルモーターズ(GM)だった。

報告書によると、2018年から21年にかけて、カリフォルニア州で販売された新車は700万台以上。そのうち州裁判所に持ち込まれたレモン法訴訟は3万4397件(約0.5%)だった。販売台数に対して最も頻繁に訴訟を起こされていたブランドはGMで、78台に1台の割合。一方、最も少なかったのがトヨタで、2029台に1台の割合。その差は約26倍に達した。

調査団体の一つ、フロンティアグループのトニー・デュツィク氏は「欠陥車を巡り、好んで訴訟を起こす消費者はいない。メーカーが低品質の車両を販売した、もしくは消費者の満足のいく事後対応をしていなかったことが原因だ」と指摘。消費者に向けて、報告書を参考した賢いクルマ選びを呼びかけた。

加州でレモン法が制定されてから40年がたつが、同法の認知度はまだまだ低いという。3団体は「メーカーが主要な欠陥を修理しなかった場合、新車および中古車の購入者は返金または交換を求めることができることを知ることが重要だ」とコメントしている。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 高齢消費者・障がい消費者見守りネットワーク連絡協議会
    消費者庁は10月16日、高齢者や障がい者の地域見守り活動についての情報共有化をめざして「高齢消費者・c
  2. 米消費者製品安全委員会
    米国消費者製品安全委員会(CPSC)は11月18日、複数の事故が発生していることを把握していながら直c
  3. 電話相談
    ◎全国有料老人ホーム協会が開設 経験豊富な相談員が対応 公益社団法人全国有料老人ホーム協会(有老協c
  4. JAPA中下裕子代表理事
    ◎東京消費者団体連絡センター主催の学習会で PFAS(有機フッ素化合物)問題への理解を深めようと、c
  5. 英国の消費者団体Which?
    英国の消費者団体Which?は11月14日、5月に施行された「反グリーンウォッシュ規則」などへの違反c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る