消費者支援功労者表彰 内閣総理大臣表彰に3個人1団体
- 2022/4/28
- くらし
5月の消費者月間を目前に控えた4月27日、消費者庁は2022年度「消費者支援功労者表彰」被表彰者を発表した。最高賞となる内閣総理大臣表彰には藏本一也氏(公益財団法人関西消費者協会理事)、河野康子氏(一般財団法人日本消費者協会理事、日本ハム株式会社社外取締役)、阪本雄一郎氏(佐賀大学医学部附属病院救急医学講座教授・高度救命救急センター長)の3個人と徳島県立阿南支援学校の1団体を選出した。
また、内閣特命担当大臣表彰には8個人3団体を、ベスト消費者サポーター章には23個人2団体を選出した。
消費者支援功労者表彰は消費者利益の擁護・増進のために各方面で活躍する個人・団体を表彰する制度。1985年に経済企画庁長官による表彰を開始し、消費者庁設立後の2011年には内閣府特命担当大臣表彰に加え、内閣総理大臣表彰、ベスト消費者サポート章を創設。個人だけでなく団体も対象とした。
今年度、内閣総理大臣表彰に選ばれた藏本一也氏は関西協会理事長として、消費者啓発や商品テストなどの運営に取り組んだほか、消費者問題、CSRなどの指導や研究を進め、複数の大学院に消費者問題の講義を開設し、学生教育に尽力するなどした。
河野康子氏は長年、消費者団体で精力的に活動し、行政と地域のパイプ役として講演や出前講座に積極低に参画。2017年からは認定NPO法人消費者スマイル基金の事務局長として、適格・特定適格消費者団体の活動を支援するなどした。
阪本雄一郎氏は医療機関ネットワーク事業に、病院として2010年12月の開始時から現在まで継続的に参画し、事故情報の収集・提供の責任者として尽力。乳幼児から高齢者までの幅広い年代の消費者事故情報を提供し、消費者への注意喚起等に貢献した。また、消費者安全調査委員会の専門委員として事故の原因究明にも貢献してきた。
団体として唯一選出された徳島県立阿南支援学校は開校以来、地域の課題解決に貢献する取り組みを推進。放置竹林の竹を「竹和紙」や「竹パウダー」へと再生させ、卒業証書の作成や堆肥などに使用する取り組みを展開。また「コーヒーのかす」や「規格外の徳島県産杉の小径木」を有効活用して災害用製品などへと再生させる取り組みを進め、地域の課題解決とともに持続可能な循環型社会づくりに貢献した。