豪州でボタン電池安全基準 リモコンふた、簡単に開かない構造に
- 2022/4/11
- 海外
オーストラリアで6月、世界で最も厳格な「ボタン電池の安全基準」が施行される。子どもの誤飲を防ぐための対策が盛り込まれており、リモコンや玩具の電池カバーにチャイルドレジスタンスの採用を義務付ける。豪競争・消費者委員会(ACCC)は4月6日、企業に対し「この基準は子どもの事故を防ぐための重要なステップだ。施行後、我々は危険な製品を排除するための執行措置に焦点を当てる」と呼びかけ、自社製品の確認を要請した。
安全基準はボタン電池だけでなく搭載製品も対象とし、パッケージ、設計、構造、表示などの最小要件を定めたもの。ボタン電池については警告表示に加え、容器包装へのチャイルドレジスタンスの採用を義務化。安全性を証明するためのテストも課した。一方、リモコンや玩具、時計、キッチン用品などのボタン電池搭載機器については、電池カバーを子どもが開けてしまわないような構造を求め、チャイルドレジスタンスやネジによる固定などを要件とした。さらに子どもの行動や誤使用を前提に、落下や衝撃でもカバーが開かないような構造を求めた。
安全基準は2020年12月に成立し、18カ月の移行期間を経て6月22日に施行される。基準違反には罰則・罰金が科せられる可能性がある。同国ではこれまで、ボタン電池の事故で子ども3人が死亡、44人が重傷を負っていた。