ペットボトル、20年度リサイクル88.5% 2年連続目標達成

PETボトルリサイクル推進協議会(東京都中央区)のまとめによると、使用済みペットボトルの2020年度リサイクル率は前年度から2.6ポイント上昇し、88.5%だった。目標とする「85%以上の維持」を2年連続で達成した。2018年から続く中国の廃棄物輸入禁止措置によりボトル輸出量が年々減少し、リサイクルの国内循環へのシフトが進んだほか、使用済みボトルからペットボトルを再生する「ボトルtoボトル」の取り組みが活発化したという。

協議会によると、20年度の指定ペットボトルの販売本数は前年度比18.5億本減の233億本(輸入製品含む)。重量ベースでは前年度比7.1%減の55万1千トンだった。一方、リサイクル量は前年度比4.3%減の48万8千トンで、内訳は国内が34万4千トン(5.0%増)、海外が14万4千トン(21.1%減)。その結果、リサイクル率は88.5%となり、目標の「85%以上維持」を達成した。

中国の輸入禁止措置により使用済みペットボトルの輸出量が年々低下傾向にあり、国内でのリサイクル量が増加。2020年度の国内再資源化量は過去10年間で最高となり、協議会は「リサイクルの国内循環へのシフトが進んでいる」と分析した。

また、使用済みボトルの水平リサイクルに取り組む飲料メーカーが増え、20年度のボトルtoボトルリサイクル量は前年度比16.2%増の8万6300トンと過去最高を更新した。ボトルtoボトル比率(販売量に対するリサイクル量)は15.7%で、協議会は2030年までに50%にまで高めたいとしている。

そのほか、指定ペットボトル有効利用率は98%だった。有効利用率はリサイクルに熱回収を加えたもので、20年度は約1割が熱回収によるもの。協議会は「2030年度までに指定ペットボトルの100%有効利用を目指す」としている。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 高齢消費者・障がい消費者見守りネットワーク連絡協議会
    消費者庁は10月16日、高齢者や障がい者の地域見守り活動についての情報共有化をめざして「高齢消費者・c
  2. 米消費者製品安全委員会
    米国消費者製品安全委員会(CPSC)は11月18日、複数の事故が発生していることを把握していながら直c
  3. 電話相談
    ◎全国有料老人ホーム協会が開設 経験豊富な相談員が対応 公益社団法人全国有料老人ホーム協会(有老協c
  4. JAPA中下裕子代表理事
    ◎東京消費者団体連絡センター主催の学習会で PFAS(有機フッ素化合物)問題への理解を深めようと、c
  5. 英国の消費者団体Which?
    英国の消費者団体Which?は11月14日、5月に施行された「反グリーンウォッシュ規則」などへの違反c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る