上期相談件数23%減、マスク関連減少で 「副業」急増 愛知県

愛知県内の窓口に寄せられた上半期(4~9月)の消費生活相談件数は2万258件で前年同期比23%減と大きく減った。昨年度、新型コロナウイルス関連で多く寄せられたマスクの品不足や高価格に関する相談などが減少したため。一方、30歳未満の若者の相談割合が全体の15.1%と0.1ポイント上昇し、「副業」関する相談の増加が目立ったという。

県によると、全体の相談件数が減る中で、顕著に増加したのがインターネットによる「副業」に関する相談。前年同期比2.2倍の292件と急増し、30歳未満の若者が全体の半数以上(163件)を占めた。「インターネットで見つけた副業サイトに登録したところ、初期費用やマニュアル代として高額な支払いをしたが、全く儲からないので解約したい」などの事例が寄せられた。

また、「点検商法」による住宅リフォームの相談も7.3%増の133件と増加した。60歳以上からの相談が全体の半数以上を占め、特に70歳以上が63件と最も多かった。「点検に来たとして来訪し、『工事の必要性がある』などと言って、屋根や壁などのリフォーム工事を業者と契約したが、必要のない工事だったので解約したい」などの事例があった。

「化粧品」「健康食品」の定期購入に関する相談は28.1%減の1243件と減ったが、19年度同期の1173件からは6%増加しており、県は「依然として多く寄せられている」と指摘した。

年代別では、どの世代も減少したが、新型コロナ前の19年度と比べると若者(30歳未満)の相談がほぼ横ばいとなっていた。相談全体に占める若者の割合も18年度上半期10.3%、19年度上半期13.9%、20年度上半期15.0%、21年度上半期15.1%と上昇傾向にあった。

県は「消費生活上のトラブルなどで困った際には、早めに相談を」と呼びかけている。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 高齢消費者・障がい消費者見守りネットワーク連絡協議会
    消費者庁は10月16日、高齢者や障がい者の地域見守り活動についての情報共有化をめざして「高齢消費者・c
  2. 米消費者製品安全委員会
    米国消費者製品安全委員会(CPSC)は11月18日、複数の事故が発生していることを把握していながら直c
  3. 電話相談
    ◎全国有料老人ホーム協会が開設 経験豊富な相談員が対応 公益社団法人全国有料老人ホーム協会(有老協c
  4. JAPA中下裕子代表理事
    ◎東京消費者団体連絡センター主催の学習会で PFAS(有機フッ素化合物)問題への理解を深めようと、c
  5. 英国の消費者団体Which?
    英国の消費者団体Which?は11月14日、5月に施行された「反グリーンウォッシュ規則」などへの違反c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る