マーマレードの残留農薬、1銘柄から検出も基準大幅に下回る

柑橘類の果皮のほどよい苦味と食感が魅力のマーマレード。パンやヨーグルトにかけて楽しむ人も多いが、果皮を利用しているので残留農薬が気になるところだ。そこで一般社団法人北海道消費者協会は市販12銘柄を対象に商品テストを実施。その結果、1銘柄から残留農薬を微量に検出したが、残留農薬基準を大幅に下回る値だった。

マーマレード

商品テストしたマーマレード12銘柄。残留農薬や原材料、表示などを調べた(写真は北海道消費者協会提供)

テストしたのはスーパーや生協などで購入した12製品。412種類の農薬をテストした結果、1銘柄から主に殺菌剤として使われるピリメタニルを0.03ppm検出した。原材料のオレンジのピリメタニルの残留農薬基準値は10ppmで、これを大幅に下回る値だった。

マーマレードの原材料は果実を2種類以上使うものが多かった。表示を確認したところ、オレンジと夏みかんが4銘柄、オレンジ・温州みかん・夏みかん・伊予かんが2銘柄、夏みかん・ネーブルオレンジ・冬だいだい・シビルオレンジが1銘柄、オレンジ・夏みかん・グレープフルーツ・レモンが1銘柄だった。一方、輸入品の4銘柄はオレンジのみだった。

また、来年4月から原料原産地表示が完全義務化されるが、この対象となる8銘柄のうち3銘柄に原料原産地表示があった。内訳は「オレンジ(ブラジル、チリ)」が2銘柄、「オレンジ(モロッコ、イスラエル)」が1銘柄。100グラム当たりの単位価格を調べたところ71~228円、平均159円となり、銘柄により約3倍の差があった。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 食品ロス・ゼロ川柳表彰式
    食品ロス削減の理解と実践を促すため、消費者庁が毎年実施している「めざせ!食品ロス・ゼロ」川柳コンテスc
  2. 東京都消費生活総合センター
    東京都消費生活総合センターが受け付けた上半期(4~9月)の消費生活相談件数は1万3830件と前年同期c
  3. 全日本トラック協会Gマーク制度
    国土交通省は12月17日、全日本トラック協会の「Gマーク(安全性優良事業所)」認定により、2024年c
  4. 国民生活センター
    ◎迅速解決3カ月めざす 制度の活用も呼びかけ 早期に消費者紛争を解決する国民生活センターの「ADRc
  5. キユーピーマヨネーズ100周年
    キユーピーは12月2日、2025年に「キユーピー マヨネーズ」が発売100周年を迎えるにあたり、記念c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る