食品の通販広告にも期限・産地など記載へ 業界団体が方針策定

日本通信販売協会(JADMA)は8月18日、食品の通信販売広告における表示すべき事項を定めた自主的方針を公表した。食品表示法や食品表示基準を踏まえ、広告媒体上に原材料や期限表示、原産地などの記載を加盟企業に促していく。消費者に可能な限り情報提供し、商品選択における利便性向上や食品事故の防止などにつなげたい考え。方針は8月19日に施行された。

食品の通信販売広告には食品表示を巡る特定の法的規定がなく、これまで記載内容が統一されていなかった。そこでJADMAは自主的な取り組みとして「通信販売広告における食品の表示に関する方針」を策定し、これに沿った表示を会員企業に要請した。スペースや放映時間などに制限がある場合は、注文時や相談窓口、ウェブサイト上での情報提供を求めていく。

広告への記載事項は食品表示法と食品表示基準に準拠したものとなっていて、加工食品では「名称」「原材料名」「内容量」「賞味・消費期限」「保存方法」「製造所の所在地、製造者の氏名・名称」「原料原産地表示名」「アレルゲン」など。生鮮食品では「名称」「原産地」「内容量」「アレルゲン」など。JADMAは「消費者の購入の判断に必要な情報はできる限り広告に表示すべき」としている。チラシや新聞、映像、ウェブサイトでの広告作成の参考とするよう呼びかけている。

通信販売市場における食品の売上高はネット通販の伸長とともに急拡大しており、全体の半数近く(47.4%)を占める成長ドライバーとなっている。JADMAは正確な情報提供を通じて消費者ニーズへの対応や利便性向上につなげたいとしている。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. パブリック・シチズン
    米国の消費者団体パブリック・シチズンのロバート・スタインブルック博士は11月21日、米食品医薬品局(c
  2. ETOC
    特殊詐欺グループと知りながら電話回線を提供する反社会的な電話事業者が存在することから、通信系の5団体c
  3. 高齢消費者・障がい消費者見守りネットワーク連絡協議会
    消費者庁は10月16日、高齢者や障がい者の地域見守り活動についての情報共有化をめざして「高齢消費者・c
  4. 米消費者製品安全委員会
    米国消費者製品安全委員会(CPSC)は11月18日、複数の事故が発生していることを把握していながら直c
  5. 電話相談
    ◎全国有料老人ホーム協会が開設 経験豊富な相談員が対応 公益社団法人全国有料老人ホーム協会(有老協c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る