食のトレンド、今年は「ヘルシー」と「ホット」 米国
- 2018/1/11
- 海外
米消費者情報誌コンシューマーリポートが2018年の食の10大トレンドを発表した。「ヘルシー(健康的)」で「ホット(辛い)」な食品が注目を集めるとし、ハーブや唐辛子ソースが人気になると予測した。
同誌は毎年、食のトレンド予測を新年に公表している。今回は食関連のブログを精査するとともに、専門家を交えて議論し、10大トレンドを選出した。
まず名前が挙がったのが、希少ハーブ。シェリル、ラベージ、レモンバーム、パパロ(キルキーニャ)などが人気になると予測した。これらのハーブはパセリやミントといった香草の代わりとして利用でき、同誌の食品担当者は「料理に加えることで減塩にも役立つ」と推奨。栄養価も高く、「乾燥したチャービルは大さじ一杯で、カルシウム26ミリグラムとカリウム90ミリグラムを含む。ビタミン・ミネラル摂取の補助になる」とし、サラダに加えるのも良いとした。
次いで、ホットソース(唐辛子ソース)。数十年前から食材として利用されているが、近年ユニークな商品が相次いで登場。昨年の食の見本市でも熱い注目が集まっていたという。マイルドから激辛まで好みに応じた商品が出そろっている上、辛み成分カプサイシンの健康効果も評価につながった。同誌は「カロリーが低く、ビタミンCも含まれていて、調味料として使える」と説明。ただし「ナトリウムが含まれているので塩分を加える必要はない。気になる人は表示を確認してほしい」としている。
炭酸水にも注目。甘い炭酸飲料の代替品として需要があり、飲料業界アナリストは「今や成人の7割が砂糖の摂取をとにかく減らしたいと考えていて、消費者のニーズを反映している。レストランではボトル入りのセルツア炭酸水が人気を呼んでいる」と解説した。
以下、栄養補助スナック、食用花、抗生物質不使用の食肉、キノコ、植物性タンパク質、スープ、活性炭を今年のトレンドとして選出した。
活性炭について、同誌は「サプリメント、スムージー、カクテル、ラテのほか、化粧品や石けんといった商品も出ているが、体内の浄化、体臭の軽減、美肌などに良いとする根拠はない」と指摘。「2015年のアスパラガス・ウォーター事件(注)を教訓にして、健康ブームにのった食材が本当に健康に寄与するのか考えほしい」と呼びかけている。
(注)オーガニック食材を取り扱う食品スーパーチェーン「ホールフーズ」が、水の入ったボトルにアスパラガス3本をそのまま入れた商品を約6ドルで販売した事件。本来は野菜やキノコを長時間水につけて成分を抽出した商品だったが、誤った製法の商品がカリフォルニアの1店舗で販売された。SNS上で商品画像が拡散され、「誰でも作れる」「アスパラガス3本で6ドルは高すぎる」と非難が集中した。