圧力鍋は入れ過ぎ注意 ふたは洗浄を 内容物噴き出しやけど🔓

調理時間を短縮できるなどとして人気が高い圧力鍋について、やけど事故が相次いでいるとして、消費者庁が注意を呼びかけている。ふたが外れて内容物が噴き出たり、鍋がコンロから落ちたりする事故が目立ち、治療期間が1カ月以上となるケースも多かった。同庁は「メーカーや機種によって構造が異なるが、入れ過ぎに注意し、ふたの洗浄が重要な点はどの圧力鍋でも共通だ」として、取扱説明書や注意表示をよく確認して使用するよう指摘している。

圧力鍋は密閉状態で加熱することで水蒸気により内部に圧力をかけ、高圧・高温で調理する器具。通常の鍋では水は100℃以上に上昇しないが、圧力鍋では100℃以上の温度で調理することができる。ガスやIHで調理する製品のほか、近年は電気圧力鍋が台頭し、様々な構造のものが流通しているという。

消費者庁が把握した今年3月までの圧力鍋の事故は231件。そのうち153件が「ふたが外れ内容物が噴き出る」、「鍋とふたのすき間などから蒸気や内容物が噴き出して鍋がコンロから落ちる」といった事故。また、「調理中に部品が脱落する」、「鍋を移動させる際に内容物をこぼす」などの事故も報告された。これらの事故によりやけど(76件)や骨折(3件)などの人的被害も起きていて、そのうち21件が1カ月以上の治療期間を要する事例だった。

同庁によると、圧力鍋の蒸気口や圧力調整部分に詰まりがあると、安全装置が正常に働かず…(以下続く)

(本紙6月1日号「警鐘ー安全と危険の狭間で」欄より一部転載)

この記事の続きは以下の会員制データベースサービスで購読できます
📌ジー・サーチ データベースサービス
📌日経テレコン

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 高齢消費者・障がい消費者見守りネットワーク連絡協議会
    消費者庁は10月16日、高齢者や障がい者の地域見守り活動についての情報共有化をめざして「高齢消費者・c
  2. 米消費者製品安全委員会
    米国消費者製品安全委員会(CPSC)は11月18日、複数の事故が発生していることを把握していながら直c
  3. 電話相談
    ◎全国有料老人ホーム協会が開設 経験豊富な相談員が対応 公益社団法人全国有料老人ホーム協会(有老協c
  4. JAPA中下裕子代表理事
    ◎東京消費者団体連絡センター主催の学習会で PFAS(有機フッ素化合物)問題への理解を深めようと、c
  5. 英国の消費者団体Which?
    英国の消費者団体Which?は11月14日、5月に施行された「反グリーンウォッシュ規則」などへの違反c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る