葬儀社紹介サイトが無断掲載、画像使用 不当表示で消費者誘引🔓

■全葬連、消費者庁に改善指導要請

コロナ対策への「新しい生活様式」が推奨され、ネット関連の消費者トラブル急増が心配される中、葬儀をめぐる苦情相談も深刻化していることがわかった。

葬儀関連相談には「見積書と違う」「高いオプション金額を請求された」「追加料金を強要された」などサービス内容や高額料金に関する相談が多いが「葬儀社紹介サイト」のネット広告をみて運営会社にアクセスし、トラブルにあった例も散見する。国民生活センターは年間600件台の葬儀関連相談を受け付けているが、その中には紹介サイト関連苦情もあるとしている。

国の認可団体「全日本葬祭業協同組合連合会」(石井時明会長・全葬連)はこのような紹介サイト運営事業者には全葬連会員事業者の名称や画像を無断で使用、消費者を誘引し、紹介手数料をとってトラブルを発生させている事業者が目立つとし、当該サイト運営事業者4社に改善を要望、あわせて景品表示法及び不正競争防止法の違反例として消費者庁などに情報提供したことを明らかにした。デジタル・プラットフォーマー介在取引など、急伸する新取引形態に伴う消費者トラブルの深刻化。優しく弔う葬儀の実現が求められている。

葬儀関連の消費者トラブルは「サービス」「料金体系」「思わぬ追加料金」など、幅広い内容で発生している。国民生活センターは、葬儀では短時間の判断が迫られる場面が多いことから、せかされる契約に慌ててしまう遺族・家族が多いとする。

そのため「もしものときに備えて、費用面の情報収集や、当人の希望などをあらかじめ聞いておくことが重要。できれば複数社から見積書をとることや、急ぎであっても葬儀社との打ち合わせの時間をとり納得できるよう、一人ではなく複数の遺族でサービス内容を聞いて理解することも必要」(同・情報相談部)とアドバイスする。

被害事例に詳しい主婦連合会・佐野真理子参与も「日頃から事前相談を実施している葬儀社を選んでおくことが大切。被害防止制度としては葬儀社の登録制度が必要だが…(以下続く)

(本紙「ニッポン消費者新聞」2月1日号より一部転載)

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