除雪機や発電機、冬の死亡事故相次ぐ 正しい使用と換気呼びかけ
- 2021/1/28
- くらし
除雪機や一酸化炭素中毒などによる冬の死亡事故が相次いでいるとして、NITE(製品評価技術基盤機構)は1月28日、正しい使用やこまめな換気を呼びかけた。今冬は新型コロナの影響により除雪作業者が不足し、不慣れな高齢者による事故も想定されるとして警戒を強めている。
NITEによると、2019年度までの10年間に除雪機の死亡事故が19件起きていた。安全装置の「デッドマンクラッチ機構」を無効化して使っていたため、転倒した際に除雪機が停止せず、下敷きになって死亡する事故などが発生。機械に詰まった雪を取り除こうと、エンジンを停止させずに直接手で除去したため負傷する事故も起きていた。
2004年4月以前に発売された旧式の除雪機には安全装置が搭載されていない機種もあり、これらの製品での事故も起きていた。また、作業中に周囲の人を巻き込む事例も報告され、NITEは「特に子どもが近付かないよう気をつけてほしい」と呼びかけた。
一方、一酸化炭素中毒による死亡事故は10年間に17件発生し、21人が亡くなった。内訳は携帯発電機が7件(9人)、ガス給湯器・ふろがまが6件(6人)、暖房器具が3件(4人)、高圧洗浄機が1件(2人)。
携帯発電機や高圧洗浄機では、換気が不十分な中で使用したため排ガスが充満するなどしていた。ガス給湯器や暖房器具では換気不足のほか、製品の空気取り入れ口にほこりがたまるなどして給気不足が発生し、不完全燃焼が起きるなどした。また、ふろがまの換気については、屋外へ排気するタイプの製品があるため要注意。換気扇を使うと排気が浴室内に逆流する場合があり、こうした事故も起きているという。
NITEは製品に応じて、こまめな換気や警報器の設置、正しい使用などの対策を呼びかけている。
(*1月28日14時20分追記)ふろがまの換気について追記・修正しました。