広告への苦情相談過去最多に JARO、初の「厳重警告」も🔓

「厳重警告」と「警告」の12件中11件がアフィリエイト広告

広告・表示の業界自主規制機関JARO(公益社団法人日本広告審査機構)は12月7日、2020年度上半期(昨年4月~9月)の審査状況をまとめた。コロナ禍で相談は急増、総受付件数は7900件を超え、過去最多だった前年同期(約6000件)を大きく上回った。最も多かったのは「苦情」で、新型コロナウイルスの影響で外出を自粛する人が増えた4月から顕著になった。オンライン経由で寄せられる苦情が多く、「デジタルコンテンツ関係」「健康食品」については前年同期比で倍増。10代、20代からの苦情も急増した。4月に新設した違法広告などへの「厳重警告」は5件、「警告」は7件だった。

JAROは、広告・表示への「苦情」増加の背景に新型コロナウイルス感染症による外出自粛が影響していると推測する。インターネット通販やテレビでの広告・表示に苦情が殺到しているためだ。

2020年4月から9月までに受け付けた相談は7969件。前年同期比130%で過去最多を更新した。内訳は「苦情」が6147件、広告制作や審査に関する相談となる「照会」が1241件だった。「苦情」は緊急事態宣言が出た4月から急増、電話・FAXよりも、「オンライン」経由で通知される相談が前年同期比149%となった。

JAROでは「外出自粛の影響で消費が伸びたと思われる商品分野」や「健康・美容分野での苦情が増えた」と分析。特に「デジタルコンテンツ関連」と「健康食品」への苦情はそれぞれ倍増したという。

デジタルコンテンツについては「ホラーや災害を内容とする映画・ドラマなどの映像配信サービス」「広告と内容が異なるゲームアプリ」「ポイント還元の条件が誤認を与えるフリマアプリ」などへの苦情が目立った。

健康食品については「広告のような効果が得られない」「実態は定期購入なのに分かりにくい」などの…(以下続く)

(本紙1月1日新年号より一部転載)

この記事の続きは以下の会員制データベースサービスで購読できます
📌ジー・サーチ データベースサービス
📌日経テレコン

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 高齢消費者・障がい消費者見守りネットワーク連絡協議会
    消費者庁は10月16日、高齢者や障がい者の地域見守り活動についての情報共有化をめざして「高齢消費者・c
  2. 米消費者製品安全委員会
    米国消費者製品安全委員会(CPSC)は11月18日、複数の事故が発生していることを把握していながら直c
  3. 電話相談
    ◎全国有料老人ホーム協会が開設 経験豊富な相談員が対応 公益社団法人全国有料老人ホーム協会(有老協c
  4. JAPA中下裕子代表理事
    ◎東京消費者団体連絡センター主催の学習会で PFAS(有機フッ素化合物)問題への理解を深めようと、c
  5. 英国の消費者団体Which?
    英国の消費者団体Which?は11月14日、5月に施行された「反グリーンウォッシュ規則」などへの違反c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る