エステなどの事故情報、消費者庁に通知されず 総務省が勧告🔓

◎一元的収集制度、機能せず 井上大臣、通知制度周知を要請

重大事故の一元的収集制度に大穴があいていることがわかった。11月17日、総務省が消費者庁に制度の周知徹底などを勧告した。

問題となった事故情報は、「あんま指圧、はり、きゅう、柔道整復」など国家資格の必要な施術のほかに、エステティックサービスなど手技や温熱などを使った人体に危害を及ぼすおそれのある施術。これら「医業類似行為」に関係した事故だ。総務省「行政事故に関する行政評価・監視」調査で、健康被害や救急搬送などが発生しているのに、その情報が消費者庁に通知されていない事実が判明した。

行政機関の長は重大事故発生を知り得たならば「直ちに」その旨を消費者庁に通知する義務を負うが、それが守られていなかった。総務省は厚労省に対しても、事故の事実確認を実施していない保健所などが多いことから都道府県に関係法令の指導権限を示しつつ、事業者などに必要な指導徹底を要請するよう勧告した。

これを受け、消費者担当・井上信治大臣は同日、保健所や消防署などに重大事故通知制度の重要性について周知するよう関係大臣に要請した。

総務省の調査は「消費者事故対策に関する行政評価・監視」事業の一環として実施された。あんまマッサージ指圧や、柔道整復といった国家資格が必要な施術のほかに、エステティックサービスなど手技などを使う施術行為で人体に危害を及ぼすおそれのあるサービスが対象。これらは「医業類似行為」と称され…(以下続く)

(本紙12月1日号より一部転載)

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