健康食品・化粧品の「定期購入」相談一段増加 愛知・上半期
- 2020/12/3
- くらし
大都市圏の都道府県に先駆けて、愛知県は11月27日、上半期(4~9月)の消費生活相談件数を発表した。
県内窓口に寄せられた相談件数は前年同期比11%増の2万5279件と増加し、特に30歳未満の若者からの相談が19.2%増の3782件と増加が目立った。マスクの未達や旅行のキャンセルといった新型コロナ関連の相談が急増したほか、健康食品・化粧品の「定期購入」の相談が前年同期の1.4倍にのぼり、一段と増加した。
県によると、新型コロナに絡んだ相談は3713件で、マスクなどの衛生品の品不足・高価格・未達の相談が目立った。給付金に関する相談に加え、結婚式・ジム・旅行・航空などのキャンセルに関する相談も多く、中にはコロナに便乗した給付金詐欺の相談も寄せられた。コロナ関連相談は7月以降減少し、9月はピークだった4月の約7分の1になった。
また、健康食品・化粧品の「定期購入」に関する相談が一段と増加。1664件と前年同期(1173件)の1.4倍となり、未成年から70歳以上までの全年代から前年同期を上回る相談が寄せられた。2016年度上半期の386件、17年度上半期404件、18年度上半期496件、19年度上半期1173件と増加の一途をたどる状況となっている。
製品やサービスで体調不良等の害を受けたという「危害」相談は、例年と同水準の280件。その中で唯一増加したのが「健康食品」で、前年同期(77件)の1.4倍となる110件の相談が寄せられた。「ネット通販で初回500円の痩身サプリを注文した。飲んでみたら下痢になったため、解約を申し出たところ、『サプリとの因果関係が証明された診断書を提出すれば、途中解約を受け付ける』と言われた。納得いかない」(50代・女性)などの事例があった。
今年度上半期は新型コロナの直撃や非常事態宣言の発出など例年とは大きく異なる状況下にあり、今後発表される各地の相談概要が注目される。