ミツカン、内食需要で家庭用伸長 金のつぶ・フルーティス好調
- 2020/11/26
- 企業・商品
ミツカンの上期(3-8月)業績は、新型コロナ感染拡大の影響で国内外ともに業務用事業が苦戦したものの、家庭用商品が伸長し、グループ全体で増収となった。アジアを加えた国内事業(日本+アジア事業)は0.1%増の588億円とコロナ禍でも2年ぶりの増収を達成。内食需要の高まりを受け、「つゆ・鍋つゆ」「ぽん酢」「納豆」「食酢」といったすべての主要セグメントで家庭用売上高が増収となり、24%ほど落ち込んだ業務用売上高をカバーした。簡単調理や美味しさ、健康志向といったコロナ禍の消費者ニーズにマッチした商品構成が背景にあるようだ。
業績概要発表によると、日本+アジア事業の家庭用売上高は前年比6.6%の488億円となり、23.9%減の91億円となった業務用売上高の落ち込みをカバーした。
食酢セグメントは前年比4.9%増となり、手軽に料理を作ることができる調味酢「カンタン酢」が前年比9%と好調。新商品のお酢ドリンク「フルーティス」も若者世代を中心に支持され、食酢飲料が19%増とセグメントを牽引した。
主力のぽん酢もお鍋以外の活用方法が定着し、11.4%増と好調。味ぽんと水を1対1の割合で作る「鶏のさっぱり煮」の簡単メニューの提案が支持されたほか、内食需要で餃子の消費が増える中、味ぽんにつけて食べる提案も支持された。
つゆ・鍋つゆも11.6%増と好調。特にミツカンが提案した春鍋の提案が支持され、鍋つゆが24%増と伸長した。納豆は5.7%増となり、同社納豆の売上ナンバーワン商品「金のつぶ たれたっぷり!たまご醤油たれ」は25%増と絶好調で推移した。
コロナ禍で食品供給は重要なライフラインとして位置付けられている。同社は「下期も引き続き、新型コロナウイルス感染症対策の各国の指針及び当社方針に基づき、食品メーカーの使命として供給責任を果たせるように取り組んでまいります」としている。