ネット通販の相談、コロナ禍で増加 未成年は倍増 兵庫県

新型コロナ禍にインターネット通販に関する相談が増加したとして、兵庫県立消費生活総合センターは11月25日、慎重な利用を呼びかけた。全年代から前年を超す相談が寄せられ、特に20歳未満の未成年層は2倍に増加。小学生がダイエットサプリを注文してトラブルとなるケースも報告されたという。同センターは「冬の感染拡大が危惧される中、在宅時間の増加によりネット通販の利用も進む」とし、ネット通販の注意点を情報提供した。

県内窓口に寄せられたネット通販の相談件数は、4~6月が前年同期比55%増の3757件、7~9月が同19%増の3531件と増加。全相談件数に占める割合も4~6月が31.2%、7~9月が31.9%と全体の3割を超えたほか、4~6月は全年代から前年を上回る相談が寄せられ、特に20歳未満は280件(前年同期140件)と倍増した。

健康食品では「お試しのつもりが複数回の購入を条件とした定期購入になっていた」、衣類や保健衛生用品では「注文したが商品が届かない」、商品一般では「大手通販モールから不審なメールが届いた」などの事例が目立った。

県相談調査課は「スマートフォンの普及により、未成年者が簡単に注文できるようになり、小学生が初回100円とうたったダイエットサプリを申し込むなどのトラブルが発生している」と指摘。感染拡大が続く中、ネット通販の利用も増えるとみて注意喚起を行ったという。

ネット通販を含む通信販売にはクーリング・オフ制度がなく、返品や交換の可否は事業者の定める特約に従うことになる。同センターは▽注文の最終画面の記載を十分に確認する▽「格安」「事業者の連絡先がない」「日本語表現が不自然」など不審を感じたら利用しない――など利用上の注意を呼びかけている。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 高齢消費者・障がい消費者見守りネットワーク連絡協議会
    消費者庁は10月16日、高齢者や障がい者の地域見守り活動についての情報共有化をめざして「高齢消費者・c
  2. 米消費者製品安全委員会
    米国消費者製品安全委員会(CPSC)は11月18日、複数の事故が発生していることを把握していながら直c
  3. 電話相談
    ◎全国有料老人ホーム協会が開設 経験豊富な相談員が対応 公益社団法人全国有料老人ホーム協会(有老協c
  4. JAPA中下裕子代表理事
    ◎東京消費者団体連絡センター主催の学習会で PFAS(有機フッ素化合物)問題への理解を深めようと、c
  5. 英国の消費者団体Which?
    英国の消費者団体Which?は11月14日、5月に施行された「反グリーンウォッシュ規則」などへの違反c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る