【豪州】宿泊予約サイト表示問題、トリバゴの控訴棄却
- 2020/11/5
- 海外
宿泊予約サイトの広告表示が消費者法違反に当たるとの判決を不服として、トリバゴ(Trivago、ドイツ)が控訴していた問題で、オーストラリア連邦控訴裁判所は11月4日、同社の上訴を棄却した。今後、連邦裁判所に手続きが差し戻され、罰則や表示の差し止め命令などの検討が始まる。
違法性が問われたのは、クリック単価の高い広告を優先的に表示させた手法など。「アルゴリズムを駆使して収益性が高い広告を目立つ位置に表示させ、消費者を誤解させた」などとして、ACCC(オーストラリア競争・消費者委員会)が2018年8月に連邦裁判所に提訴し、連邦裁が今年1月、消費者法違反を認定した。これを不服としてトリバゴは3月、連邦控訴裁判所に上訴していた。
控訴棄却の判決を受け、ACCCのロッド・シムズ委員長は「これは消費者にとっての勝利だ。トリバゴの手法によって、消費者はホテル宿泊料金を必要以上に支払っている可能性がある。検索結果で消費者を誤解させてはならないという比較サイトへの警告になる」とコメントした。