信頼と魅力ある資本市場へ「顧客本位」実践を 加藤さゆりさん🔓
- 2020/9/2
- くらし
証券取引等監視委員会委員・加藤さゆりさん
◎顧客本位の業務、現場レベルで実践を
「証券取引等監視委員会は、市場の公正性と透明性の確保及び投資者の保護の実現、さらに資本市場の健全な発展などを通し、国民経済の持続的成長に貢献することを大きな使命としています」
昨年12月、証券取引等監視委員会(証券監視委)の委員に就任した加藤さゆりさん。それまで男女共同参画や消費者運動に取り組むとともに、消費者庁や長野県において行政機関での実務経験も持つ。それだけに実体験をふまえた説明には重みがある。
「投資者には、プロもアマもいますが、私は、高齢者を含む幅広い投資者が安心して投資できるように、公正で透明性のある市場の形成の実現に向けて微力ではありますが、取り組んでいきたいと考えています」
証券監視委の委員は、委員長の長谷川充弘さんのほかに、浜田康さんと加藤さんの2人。委員会を支える事務局には総務以外に市場分析、取引調査、国際取引など各調査・検査を担う6課がある。全国で総勢700人を超す職員が国内外の投資市場に目を光らせている。加藤さんは一般投資者の保護に関心を寄せる。
「消費者庁発足から10年以上が経ちますが、消費者庁を核にして霞が関全体が消費者・生活者目線で仕事を行うようになることが大切だと考えています。第10期の証券取引等監視委員会の活動方針には、新たに、高齢者を含む多様な投資者の保護を盛り込んでいます。現実には、不適切な勧誘・販売も行われており、『顧客本位の業務運営』が現場レベルで徹底されることが重要だと考えます。そして、それは、企業の事業活動の持続可能性を高め、…(以下続く)
(本紙9月1日号「消費者問題はいまー提言」欄より一部転載)
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