【米国】コロナ後もマイカー通勤が主役 交通機関の回避続く

新型コロナウイルス感染拡大が人々の通勤パターンを大きく変え、在宅勤務が終わっても以前のようには戻らない可能性があるとの調査結果を8月24日、自動車通販サイト大手Cars.comが発表した。調査したマット・シュミッツ氏は「オフィス勤務が再開しても一部の消費者の行動は変化せず、公共交通機関の利用度は低下してマイカー通勤が主役になるだろう」と分析している。

Cars.comは8月13~14日、通勤パターンに関する調査をおこない、3062人から回答を得た。その結果、3分の1以上の人が在宅勤務を行っていて、全体の35%の人がオフィス勤務再開後も出社する回数を減らして在宅勤務を続ける予定だと回答した。また、60%の人が現在、鉄道・地下鉄・バスといった大量輸送手段の利用を控えていて、59%の人がライドシェアリングの利用回数を減らしていると回答。今後の公共交通機関の利用については、49%の人が以前の利用レベルに戻るには少なくとも3カ月かかるとし、7%の人は以前の利用レベルには戻らないと答えた。

一方、過去3カ月間の新車・中古車の売買データを分析したところ、新型コロナの影響で初めて車を購入した人が増えていることが判明。アンケートでも21%の人が半年以内に車を購入していたことがわかった。シュミッツ氏は「新型コロナは一部の人の通勤パターンを永遠に変えてしまった可能性がある。在宅勤務が終わっても公共交通機関やライドシェアを利用せず、マイカーでの通勤が主役になるだろう」と指摘した。

今回の調査では、在宅勤務の拡大で1日30分~1時間程度の余暇が生まれ、人々の価値観に変化が生まれていることもわかった。約4割の人はテレビや映画に費やし、3割の人は家族や友人と過ごす時間にあて、2割の人は仕事に利用していた。シュミッツ氏「人々は時間という贈り物に大きな価値を見出していて、リラックスや人とのふれあい、自分への投資にあてている」とし、新型コロナが通勤パターンだけでなく新たな価値感に変化を与えた可能性を指摘している。

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