食品事業者の2割、HACCP「よく知らない」 3ポイント増

農林水産省は6月26日、昨年10月1日時点のHACCP導入済みの事業者が前年比3ポイント増の23%になったと発表した。「導入途中」を加えると6ポイント増の41%だった。事業者の規模により導入状況に大きな開きがみられ、同省は小規模事業者への周知と導入が大きな課題だとしている。

食品衛生法の改正により今年6月にHACCPに沿った衛生管理が義務化された。猶予期間は1年間で、来年6月までに原則すべての食品事業者で導入が求められる。今回の調査では導入に着手する企業が増える一方で、「導入を検討している」が21%(前年は23.3%)、「導入未定」が18.9%(前年は25.9%)となり。「HACCPに沿った衛生管理をよく知らない」が3.4ポイント増の19.7%(前年は16.3%)となった。

売上規模が小さくなるほど導入割合が下がり、「5000万~1億円未満」の事業者は13.7%、「5000万円未満」の事業者は11.9%にとどまった。設備の整備や認証手数料、従業員研修などかかるコストを理由にあげる事業者が目立った。同省は「HACCPには金銭的負担が必要だという認識がなお根強いことがうかがえる」と分析している。

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