兵庫県の苦情相談、2年連続4万件超 定期購入トラブル急増
- 2020/6/23
- くらし
兵庫県内の窓口に寄せられた2019年度消費生活相談の総件数は、前年度比5%減の4万6864件になった。消費者トラブルを示す苦情相談は4万251件(前年度比6%減)と2年連続で4万件以上となり、依然として高水準が続いていた。健康食品と化粧品の定期購入トラブルが約2倍に急増したほか、トイレ修理などの水回りトラブルが年々増加していた。
県の発表によると、苦情相談の約4割(38.8%)を60歳以上が占め、70歳以上は4分の1(25%)となり、前年度に引き続き高齢者トラブルが高い割合を示した。一方で、19歳以下の未成年者と20歳代の苦情相談も2年連続増加し、消費者トラブルの若年化もみられた。
個別事例では、健康食品と化粧品の定期購入トラブルが急増。健康食品が880件→1699件(93.1%増)、化粧品が585件→1143件(95.4%増)といずれも約2倍増加した。全体の7割超が女性で、40~60歳代の相談が多かった。
また、修理サービスのトラブルが年々増加し、前年度比10.4%増の1144件となった。そのうちトイレや浴室など水回りの「衛生設備」が549件と48%を占め、全国ワースト1位だった。「広告を見て修理を依頼したところ、次々と作業が必要と言われて、最終的に高額な料金を請求された」といった事例が多発。平均支払い額は19.1万円にのぼり、前年度(15.8万円)よりも高額化した。消費生活センターのあっ旋交渉に事業者が応じないケースが多く、県は「水回り修理が必要になった場合、ネット広告やマグネット広告に連絡せず、まず自治体水道局、メーカーに相談を」と呼びかている。