【米国】レムデシビル価格、非営利団体が1日1ドル以下を要求

新型コロナウイルス感染症の治療薬として期待が高まるレムデシビルを巡り、米非営利団体のパブリックシチズンは5月7日、公表されている助成金を大きく上回る7050万ドル(約75億円)の税金が投入されたとの試算を発表した。同団体は「納税者はすでに薬代を支払っている」として、レムデシビルの価格を1日1ドル以下に設定するよう要求した。

レムデシビルは米バイオ製薬大手ギリアド・サイエンシス社がエボラ出血熱の治療薬として開発した抗ウイルス薬。新型コロナ治療薬としての効果を確認するため、臨床試験などの費用として3000万ドルの公的資金が投入された。

パブリックシチズンの試算によると、これ以外に開発段階で少なくとも3450万ドルの助成が行われたほか、コロナウイルス研究費用として米国立衛生研究所(NIH)が600万ドル以上を提供。少なくとも7050万ドルもの税金が投入されてきたという。

同団体は「開発のあらゆる段階で国から助成金や臨床試験の支援を受けてきた薬だ」として、1日分の薬価を1ドル以下に抑えるよう要求。「納税者はこの薬に対する大きな投資リスクを負ってきた。薬代を2度も支払う必要はない」と指摘している。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 高齢消費者・障がい消費者見守りネットワーク連絡協議会
    消費者庁は10月16日、高齢者や障がい者の地域見守り活動についての情報共有化をめざして「高齢消費者・c
  2. 米消費者製品安全委員会
    米国消費者製品安全委員会(CPSC)は11月18日、複数の事故が発生していることを把握していながら直c
  3. 電話相談
    ◎全国有料老人ホーム協会が開設 経験豊富な相談員が対応 公益社団法人全国有料老人ホーム協会(有老協c
  4. JAPA中下裕子代表理事
    ◎東京消費者団体連絡センター主催の学習会で PFAS(有機フッ素化合物)問題への理解を深めようと、c
  5. 英国の消費者団体Which?
    英国の消費者団体Which?は11月14日、5月に施行された「反グリーンウォッシュ規則」などへの違反c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る