【欧州】外出自粛中はゲームを 「あつ森」や「マイクラ」推奨
- 2020/4/16
- 海外
新型コロナウイルス感染症対策として外出禁止が続くフランスで、消費者団体のフランス消費者同盟(UFC)がビデオゲームの利点を専門家と検証し、「あつ森」や「マイクラ」、「マリカー」など子どもにおすすめの10作品を紹介した。
ゲームの中毒性を問題視していたWHO(世界保健機関)がゲーム会社の提唱する「#PlayApartTogether(距離を取って一緒に遊ぼう)」キャンペーンに賛同するなど、新型コロナ禍で注目が高まるビデオゲーム。3月17日の外出禁止令から約1カ月がたとうする中、UFCは子どものケアに苦慮する保護者に向けてビデオゲームの活用を呼びかけた。
UFCのインタビューに対し、臨床心理学者のバネッサ・ラロ氏は「ビデオゲームの利点は多数ある」と指摘。記憶、集中力、マルチタスク(複数の作業を同時あるいは短時間で処理すること)、方角を見定める能力など様々な認知機能が求められ、ビデオゲームをうつ病や統合失調症、脳卒中患者などの治療に役立てていると回答した。高齢者や車いすが必要な人など、多くの人が遊ぶことができる手軽さも大きな利点だとした。
ロラ氏は家にこもり続けるという状況下では、家族が一緒になって遊ぶことが重要だと強調。厳しい現実から一時的に開放され、皆で笑ったり、競争したりする時間が必要だとした。家族でビデオゲームをする場合はモノポリーやトリビアルパスートなどのボードゲームや体を動かすWiiスポーツ(生産終了となったが多くの家庭が持っているという)などを推奨。ゲーム機を持っていない場合はタブレットやスマートフォンのゲームアプリで代用し、無料のパズルなどをするといいとした。
また、子どもが遊ぶゲームとしておすすめなのが任天堂スイッチの「あつまれ どうぶつの森」(英語名:Animal Crossing)。日本では「あつ森」の略称で親しまれており、ラロ氏いわく「楽しくてかわいらしいゲーム」。ゲームに詳しくない保護者に強く推奨した。注意点は「サンドボックスと呼ばれるゲームで、特別な目的がなく終わりがないこと」で、子どものプレイ時間を監視する必要があるという。
建築ゲームのMinecraft(マインクラフト、略称マイクラ)もおすすめ。世界で最も売れたゲームとして知られ、様々な端末で遊べるのが特徴。体積計算や物理学、数学、地質学が学べる奥が深い作品だとした。
そのほか、農業シミュレーションゲーム「ファーミングシミュレータ19」、オンラインサバイバルゲーム「Fortnite(フォーナイン)」、アクションゲーム「アサシンクリード」の中のオプションゲーム「ディスカバリーツアー」(本体ゲームは子どもには推奨せず)、Wiiのダンスゲーム「Just Dance 2020」、アクションゲーム「レゴゲーム」シリーズを推奨。
これらに、誰もが知る人気キャラクターが登場する「マリオカート8」(略称マリカー)、「ポケモンソードとポケモンシールド」、「スーパーマリオパーティー」を加え、全10作品を推奨した。
ラロ氏は「ゲーム対象年齢(PEGI)を確認し、買い与える前にYouTubeで内容を確認することが重要だ」と指摘。さらに「なぜこのゲームで遊びたいのか理由を尋ねて、コミュニケーションを図ること。買い与えない場合は理由を説明してあげてほしい」とアドバイスした。