ジェルネイル、連続使用で高温に 「熱くて使えない」との相談
- 2020/3/19
- くらし
爪に塗ったジェルをLEDライトに当てて固めるジェルネイルについて、「熱くて使えない」などの相談が寄せられているとして、東京都消費生活総合センターは3月17日、注意を呼びかけた。
センターの商品テストでは、LEDライト庫を連続して使用すると庫内温度が50℃前後にまで上昇。装飾のストーンを付けると集中的に熱が発生することなどがわかった。「自分でネイルをする場合は機器の説明書に従って使用し、熱さを感じたら我慢せずにすぐに手を出してほしい」としている。
ジェルネイルはジェル状の紫外線(UV)硬化樹脂を爪に塗り、LEDライトやUVライトを当て、固めて仕上げるネイルアート用品。ライトを当てるまで表面が固まらないため、初心者でも多様なデザインが簡単に楽しめる。ジェルとライト庫を組み合わせたキットがインターネット上で販売され、セルフネイルをおこなう女性から人気が高いという。
一方で、都内の消費生活センターには「指にライトを当てた際に発生する熱が熱くて使えない」などジェルネイルに関する相談が毎年10件以上寄せられており、相談課によると今年度もすでに10件の相談があったという。
センターの商品テストでは、LEDライト庫を連続で使用すると庫内温度が50℃前後にまで上昇。使用方法によっては約55℃まで上昇することがあった。また、ジェルの塗る量が多くなるほど固まるまでに時間がかかり、熱が持続的に発生してジェルや爪の温度が高くなった。
実際にキットを使い、それぞれの指でテストを繰り返したところ、左手小指にジェルを塗ってライト庫に入れた時、数秒後に突然熱くなり、耐えられずに指を出してしまったという。
熱さに関する相談のほか、「ネイルサロンでの施術により爪に痛みを感じた」「爪が剥離した」などの事例も寄せられている。
都消費生活総合センターは▽ライト庫に指を入れて熱く感じたら、我慢せずにすぐ手を外に出す▽指定のライト庫とジェル以外使用しない▽厚みを出したいときは一度に厚く塗らず、何回かに分けて塗る▽装飾のストーンを付ける場合は集中的に熱が発生するので気を付ける▽ジェルが皮膚についたら熱さを強く感じるためふき取る――よう呼びかけた。