ドローンで河川のプラごみを監視、海への流出阻止へ 神奈川県
- 2020/1/9
- くらし
神奈川県は来週から、河川流域で小型ドローンを飛ばし、空からプラスチックごみを監視する試行事業を開始する。監視を強化し、プラごみの海への流出を阻止する狙い。大量のごみを発見した場合は、賛同企業や地元ボランティア団体と連携したクリーン活動へとつなげていく。
県資源循環推進課は「河川のプラごみの多くは個人によるもの。バーベキューなどで発生したレジャーごみや河川上流域のポイ捨てごみだ」と指摘している。河川流域のごみをドローンで監視する取り組みは全国でも珍しいという。
この取り組みは「かながわプラごみゼロ宣言」の一環。これまで車での巡回や目視による監視を行ってきたが、小型ドローンによるスカイパトロールを追加し、立ち入りにくい場所でのごみの発見につなげる。来週から職員4人が2班体制で中津川と相模川流域のパトロールを開始。週1回のペースで行い、回収作業を行いながら散乱スポットなどのデータを蓄積していく。今年度の試行を経て課題を精査し、来年度以降、他の河川にも広げていく考えだ。
資源循環推進課によると、河川流域のごみの多くは個人によるポイ捨てごみ。河川でのレジャーごみや上流域から川を下ってきたポイ捨てごみが目立つという。また、中国や東南アジア諸国が廃プラスチックの輸入規制を強化しており、国内で行き場を失った廃プラスチックが大量に不法投棄される懸念があるという。
ごみの不法投棄は廃棄物処理法やポイ捨て禁止条例に抵触する行為。県は不法投棄者への指導を行い、悪質なケースは警察に通報する方針。同課はごみの適正処理を呼びかけている。