【英国】プリングルズの真実を紹介 過去にはケーキ論争も
- 2019/12/18
- 海外
英国の消費者団体Which?は12月17日、クリスマスパーティーの定番、プリングルズについて紹介する記事を掲載した。英国では25種類の味が登場する人気ぶりで、「食べ始めたら止められなくなる」スナックの真実を考察している。
同団体によると、1960年代に登場したプリングルズの主原料はもちろんジャガイモ(乾燥マッシュポテトなど)だが、全成分に占める割合は42%と半分以下。米粉、トウモロコシ粉、小麦澱粉に加え、植物油、乳化剤、塩、香料などを加えて薄い生地にした後、チップの形にカットして油で揚げる。
15枚(約30グラム)分で154キロカロリー、脂肪9.9グラム、塩0.4グラム。塩と脂肪の魅惑の組み合わせが多くの人を惹きつけるが、これらの数値は通常のポテトチップスとほぼ同水準で、定番の「ウォーカーズ・レディ・ソルト・クリスプ」はそれぞれ158キロカロリー、9.6グラム、0.42グラムだった。
英国ではかつて、プリングルズを巡るケーキ論争が勃発。ポテトチップスには付加価値税(VAT)が課せられるため、メーカーのP&Gは税が免除される「ビスケット・ケーキ類」だと主張。2008年の裁判ではポテト以外の多くの材料を使っていることや、生地にしてから成形する製造工程がケーキと似ていることなどを示し、勝訴した。しかし、翌年の裁判ではポテトチップスとの類似性が十分に高いと判断され、やはりポテトチップスだったという結論で落ち着いたという。
同団体は「パーティーでプリングルズを食べるなら、こうした背景を知っておいてほしい」と呼びかけている。