【米国】「関節痛緩和」根拠なし コラーゲンサプリ業者が和解金
- 2019/12/9
- 海外
米連邦取引委員会(FTC)は12月5日、健康食品製造販売業者AS Research、LLC(ASR、コロラド州)が和解案に同意したと発表した。同社はコラーゲン配合サプリメントの誇大広告を停止し、82万1000ドル(約8900万円)の和解金を支払う。和解金は購入者への返金にあてられる。
FTCによると、同社は卵と鶏肉から抽出したとするコラーゲン配合サプリメント「Synovia」(30カプセル入りボトル)を販売する際、新聞広告や自社サイトで「関節炎の痛みを95%緩和する」「コラーゲン配合で軟骨を再生する」「高価な注射薬を使う必要がなくなる」などと表示していたほか、偽物の医師による推奨コメントや架空の体験談を掲載するなどしていた。
FTCは同社の宣伝手法について「関節痛と関節炎を治す奇跡のサプリメントだとうたっていたが、科学的な根拠はない」と指摘。消費者に向けて、こうした関節痛サプリメントの誇大広告に注意するよう呼びかけた。FTCは「サプリメントは米医薬品食品局の安全性・有効性の評価が行われていない」と指摘し、「劇的な効果をうたうサプリメントの誇大広告に注意し、広告に登場する人物が本物だと信じてはいけない」と警告した。