【英国】陸上風力発電、いまこそ見直す時 国民の支持高く安価

英国の非営利助言団体「シチズンズ・アドバイス(citizens advice)」は11月8日、陸上風力発電を気候変動対策の切り札の一つとして再評価するよう政府に求めた。陸上風力発電の運営コストは安価な上、国民からの高い支持を受けていることがその理由。2015年以降、陸上風力発電は再生可能エネルギー源としての位置づけが低下しており、同団体は気候変動政策の枠組みの再検討を要請している。

シチズンズ・アドバイスによると、複数の世論調査において陸上風力発電への支持率は総じて高く、政府機関の調査では75%の人が支持を表明、反対派はわずか5%で、61%の人が地元での大規模開発を望んでいたという。

陸上風力発電は、太陽光発電と同様に運営コストが低いのが特長。政府は2050年までに温室効果ガスの排出量をゼロにする目標を掲げているが、同団体は高コストな他のエネルギー源を導入すると消費者が重い負担を背負うことになると指摘している。

英政府は年間92億5000万ポンドをかけて低炭素化に向けた助成を行っており、その費用は2025年頃まで増え続ける見通し。シチズンズ・アドバイスは「低炭素経済に向けた公正な費用対効果を求める運動を続けていく」とし、消費者にキャンペーンへの参加を呼びかけている。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 高齢消費者・障がい消費者見守りネットワーク連絡協議会
    消費者庁は10月16日、高齢者や障がい者の地域見守り活動についての情報共有化をめざして「高齢消費者・c
  2. 米消費者製品安全委員会
    米国消費者製品安全委員会(CPSC)は11月18日、複数の事故が発生していることを把握していながら直c
  3. 電話相談
    ◎全国有料老人ホーム協会が開設 経験豊富な相談員が対応 公益社団法人全国有料老人ホーム協会(有老協c
  4. JAPA中下裕子代表理事
    ◎東京消費者団体連絡センター主催の学習会で PFAS(有機フッ素化合物)問題への理解を深めようと、c
  5. 英国の消費者団体Which?
    英国の消費者団体Which?は11月14日、5月に施行された「反グリーンウォッシュ規則」などへの違反c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る