埼玉県消費者大会に500人 買い物行動で安全な食を次世代へ🔓

県内25団体主催の「第55回埼玉県消費者大会」が10月10日、さいたま市内で開催された。午前の全大会には約500人が参加、午後からは4つの分科会で消費者課題や環境問題などの各論を議論した。70人以上が参加した食の分科会では、安全・安心な食べものを次世代の子どもたちにどのようにつなげていくかを議論。講演した農民連食品分析センターの八田純人所長は「命を育むはずの食べものが、経済の道具として扱われようとしている。この流れに対し、消費者は一つ一つの買い物の選択で立ち向かってほしい」と話し、食品の実態をよく知った上で買い物行動を実践するよう呼びかけた。

埼玉県消費者大会食の分科会

埼玉県消費者大会「食の分科会」で講演する八田純人・農民連食品分析センター所長(10日、埼玉会館にて)

食の分科会は、JA埼玉県女性組織協議会、埼玉県農民運動連合会、春日部市くらしの会、生活協同組合パルシステム埼玉、さいたま住宅生活協同組合、加須市暮らしの会の6団体の主催。大会スローガンである「自ら考え行動する消費者になろう~誰ひとり取り残さない持続可能な社会を目指して~」を引き継ぎ、安全な食べものを子どもたちにつなげる方策を議論した。

講演した八田所長は、成形肉や再加工した数の子、凝固剤で固めた豆腐など、いわゆる「もどき食品」が多数生産されている現状を報告。「事業者も消費者をだまそうと作っているわけではなく、とにかく安くなくてはいけないという圧力の中、作りたいものを作らせてもらえないのが現状だ。常識的には達成できない価格や品質のものを消費者が求めすぎる面もある」と指摘した。消費者は買い物行動で意思表示ができるとし…(以下続く)

この記事の続きは以下の会員制データベースサービスで購読できます
ジー・サーチ データベースサービス
日経テレコン

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 高齢消費者・障がい消費者見守りネットワーク連絡協議会
    消費者庁は10月16日、高齢者や障がい者の地域見守り活動についての情報共有化をめざして「高齢消費者・c
  2. 米消費者製品安全委員会
    米国消費者製品安全委員会(CPSC)は11月18日、複数の事故が発生していることを把握していながら直c
  3. 電話相談
    ◎全国有料老人ホーム協会が開設 経験豊富な相談員が対応 公益社団法人全国有料老人ホーム協会(有老協c
  4. JAPA中下裕子代表理事
    ◎東京消費者団体連絡センター主催の学習会で PFAS(有機フッ素化合物)問題への理解を深めようと、c
  5. 英国の消費者団体Which?
    英国の消費者団体Which?は11月14日、5月に施行された「反グリーンウォッシュ規則」などへの違反c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る