食品表示、8割が「分かりにくい」 用語や小さい文字など理由に
- 2019/10/2
- 食品
食品表示について、8割の人が「分かりにくい」と感じていることが、東京都モニターアンケート調査でわかった。分かりにくい点については「用語」や「文字が小さすぎる」などが上位となった。
調査は「食品の安全性」をテーマに今年7月、インターネット都政モニター500人を対象に実施。487人が回答した。
その中で、食品表示について分かりにくいと感じることがあるか聞いたところ、「よく感じる」が24.6%、「食品によっては感じることがある」が59.5%となり、およそ8割の人が分かりにくさを感じていることがわかった。
分かりにくいと感じる8割の人に、どの点でそう感じるのかを選んでもらったところ、「分かりにくい用語で書かれている」が58%で最も多く、以下、「表示文字が小さすぎる」(52.9%)、「書かれている内容が多すぎる」(39.5%)、「商品のどこに書かれているか分かりにくい」(35.1%)、「自分の知りたい内容が記載されていない」(26.3%)、「商品の宣伝文句などが多すぎる」(18%)となった。
そのほかの意見として、「食品添加物の記載でまとめて書かれている場合、具体的には何が入っているか分からない。食品添加物は気になるが、実際の体に及ぼす影響までの知識がないため、ただ良くないものとして捉えてしまうような傾向にあり、分かりにくい」や「二次加工された加工食品では原材料の素性が分かりにくい」などが寄せられた。
食品の安全性については96.3%が「関心がある」と回答。不安に思う項目については「食中毒」が58.9%で最上位となり、次いで「食品添加物」(54.6%)、「残留農薬」(33.7%)、「輸入食品」(29%)、「遺伝子組み換え食品・ゲノム編集技術応用食品」(26.7%)などの順となった。
食品表示を巡っては、「添加物表示を細かくしてほしい。とくに、弁当など」(20代・男性)、「国産のものをできるだけ食べたいと思う。野菜やお肉などは分かりやすいが、加工品の原料が国産なのか何なのか分からなく心配」(30代・女性)、「食品によって、内容物やそのものに関する表示方法や、記載内容が統一されていないと思う」(60代・男性)、「高齢者に優しく大きな字で記載してほしい」(70歳以上・女性)などの意見も寄せられた。
都は「都食品安全推進計画」の改定に向け、調査結果を施策づくりの参考とする考えだ。