山本海苔店が特製「焼きのり箱」制作 あの料亭の味わいを家庭に
- 2019/9/27
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グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸といった和食の三大旨味成分を含む海苔を、炭火でパリッとした食感に仕上げる「焼きのり箱」を山本海苔店が制作した。9月10日から本店(東京都中央区日本橋)で販売を始めたところ、すでに20個程度が売れて好評だという。山本貴大専務取締役は「海苔を炭火で温める手法は高級料亭などで行われている。焼きたての食感を家庭でも楽しんでほしい」とアピールした。
焼きのり箱は焙炉(ほいろ)とも呼ばれ、炭火で海苔を温めることでパリッとした食感に仕上げる道具。室町時代から伝わるもので、現在も老舗蕎麦店や高級料亭においてお酒のつまみ用などに使われている。今回は山本海苔店が特製「焼きのり箱」を制作し、自宅でも贅沢な焼きたての海苔の食感を楽しめることになった。
特製「焼きのり箱」は国産桐材使用。釘を使用しない設計で、水を寄せ付けないクリアコーティング仕上げ。内部は二段構造で、下段に火をつけた炭を、上段に八つ切りにした海苔を置き、蓋をして5分程度温める。炭は30分程度で灰になる。蓋の表面には、葛飾北斎代表作・富嶽三十六景の「江戸日本橋」をあしらった。
山本海苔店は焼きたてにこだわる海苔業界のパイオニア。現在18店舗で焼きたて海苔の実演販売を行っているほか、パリパリ感を味わってもらうため、工場製造後3日以内に出荷する「工場直送山本仕入焼海苔」を商品化した。9月26日に開かれた「焼きのり箱」お披露目会で、同店の山本貴大専務取締役は「最もおいしい焼きたての食感を楽しんでもらいたい。わさび醤油を少しつけると日本酒の美味しいおつまみになる」と語った。
焼きたてにこだわった山本海苔店特製「焼きのり箱」は本店と公式通販サイトで販売中。みやこ炭付き(48個入り)で本体価格1万5650円。今後は百貨店などでの展開も予定する。