訪問販売お断りシール、2割が利用 「効果あった」3割 堺市
- 2019/9/11
- くらし
悪質な訪問販売を防ぐための「訪問販売お断りシール」の利用状況や効果を調べるアンケートを、堺市が実施した。効果については「訪問が減った」との回答が31.4%と最も多かったものの、「以前と変わらない」との回答も30.4%あった。また、実際にシールを利用している人は2割で、シールの存在を知らず今後利用したいと考えている人が3割程度いることがわかった。
調査は昨年9月、消費者問題をテーマに行い、市政モニター498人のうち486人が回答。市が配布している「訪問販売お断りシール」については認知度や利用状況、効果などを尋ねた。
調査結果によると、シールを「利用している」人は全体の21%(102人)で、「知らなかったが今後利用したい」が32.3%(157人)、「知っているが利用していない」が37.9%(184人)、「知らなかったし今後利用するつもりはない」が8.6%(42人)となった。
利用している人を対象にその効果を尋ねたところ、「訪問販売の件数が減った」が31.4%で最多。以下、「以前と変わらない」30.4%、「わからない」26.5%、「件数は変わらないが断りやすくなった」9.8%と続いた。
一方、シールを利用していない人(知っているが利用していない、知らなかったし今後利用するつもりはないと回答した人)に理由を聞いたところ(複数回答)、「貼っても効果があるとは思えないから」44.2%、「貼るまでもなく自分で断れるから」31.9%、「貼ることで家の外観の美観が損なわれるから」26.1%、「日中、家に不在のため、勧誘を受けることがないから」11.9%、などの順になった。そのほか、入手方法がわからない、オートロックのためほとんど必要を感じない、貼っているほうが狙われやすいと思うから、などの回答もあった。
回答者からの自由意見では「セールスお断りのシールを貼っているのに効果がない。罰金を設けるべき」、「配布方法を知りたい」、「正しい知識、教育を受けた安全な会社であるという訪問販売許可証のようなものを持っている人だけできるようなシステムがあれば安心。騙される人も減るのでは」などの声が寄せられた。
調査結果について堺市は「入手方法がわからないという意見も多かったため、配布方法の検討も必要」と分析している。市では訪問販売を断る意思表示をするシールとして「悪質な訪問販売」と「すべての訪問販売」の2種類を作成し、活用を呼びかけている。シールは消費生活センターや市政情報センター、公民館などで配布している。