【豪州】調理済みチルド食品大手の合併に反対 市場独占を懸念
- 2019/9/6
- 海外
オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は9月5日、B&J City KitchenによるJewel Fine Foodsの買収案に反対する声明を出した。両社は調理済みチルド食品大手で、合併による市場の独占が問題視された。
ACCCのロッド・シムズ委員長は「この買収により、企業間競争が大幅に低下する可能性がある。ほかのライバル企業とは規模や出荷量に大きな差がある」と指摘した。
また、B&J City Kitchenが当初、ACCCに買収の許可を求めなかったことも問題視された。シムズ委員長は「競合企業による買収案件をACCCが注視していることを、企業幹部は理解する必要がある。我々に通知しないことはACCCによる訴訟リスクにつながる」と釘を刺した。
調理済みチルド食品はコンビニやスーパーのほかガソリンスタンド、航空会社(機内食)などに出荷されている食品。ACCCはほかの食品との競合関係についても調査をおこなったが、冷凍食品やテイクアウト食品とは区別して消費されていていると認定した。市場間での競争がなかったことも買収に反対する要因になった模様だ。