住田弁護士「法律知識で財産守って」 東京都が消費生活講座
- 2019/7/5
- くらし
オレオレ詐欺や投資トラブルなどお金のトラブルが相次ぐ中、東京都消費生活総合センターは、東京都金融広報委員会と共催で7月4日、悪質商法に対する財産防衛術を学ぶ消費生活講座を開いた。テレビでもおなじみの住田裕子弁護士が登壇し、「残念なことに人をだまそうとする犯罪集団がいる。あいまいな返事はせずにきっぱりと断り、困った時は迷わず相談する勇気を持ってほしい」と呼びかけた。
東京ウィメンズプラザホールで開かれた消費生活講座には、211人が参加。悪質商法の対処法をまとめた都作成のブックレット「飯田橋四コマ劇場」を参考にしながら、法律の基本を学んだ。
住田弁護士は「犯罪組織から大切な財産を守るため、法律の基本を知り、契約が成立しているかどうかをきちんと把握してほしい」と強調。送り付け商法については「一方的に送られてきたものについては契約は成立しておらず、誤って受け取ったとしても14日間保管すれば自由に処分できる。その間、事業者に連絡をとらないでほしい」と呼びかけた。そのほかオレオレ詐欺、インターネット上の契約、催眠商法などの事例を紹介し、注意点や解約の可否などを解説した。
住田弁護士は財産防衛術として、「まずはお金を手元に置かず、銀行に預けておくこと。悪い集団に狙われる上、災害で失う可能性がある。災害で避難する際、お金を取りに戻ってしまう危険性もある」と語った。オレオレ詐欺などの不審な電話に対しては「一旦受話器を置く勇気を持つこと。その後、息子に折り返して確認してほしい」と述べた。
また、2018年度消費生活相談が全国で100万件を超えたことについて触れ、「迷わずに相談した人は勇気のある人達だ。あいまいな返事はせずにきっぱりと断る、知らないことは多くの人の意見を聞く、困った時は相談する、こうした勇気を持ってほしい」と語り、消費者ホットライン188番の活用を呼びかけた。
講演で配布された「飯田橋四コマ劇場」は四コマ漫画で消費者トラブルへの対処法が学べる冊子。シニア世代向け、ミドル層向け、若者向けの三種類あり、WEB版は東京くらしWEBから閲覧できる。