機能性表示食品情報公開訴訟 不開示理由の分かり難さ指摘🔓

■審理大詰め、双方平行線

機能性表示食品の事後検証データ情報公開裁判の第7回弁論が6月20日、東京地裁で開かれた。昨年2月に消費者庁を相手取って消費者が提訴してから1年4カ月。裁判では、事後検証結果の商品名などの公開は消費者の適正選択に寄与し、公正な市場構築の前提となるとする原告側が、消費者庁の不開示対応は消費者の権利を侵害していると主張したのに対し、消費者庁側が公開により特定事業者の利益侵害が生じ、行政施策にも影響すると反論、真っ向対立する形で進んできた。

■議論平行、裁判は佳境に

この裁判は、消費者庁が実施した機能性表示食品の事後検証事業報告書に記載された商品名などの公開を求めたもので、主婦連合会参与で元消費者委員会委員の佐野真理子さんが昨年2月に東京地裁に提訴した。

事後検証結果によって科学的根拠が不十分で、機能性のエビデンスも不明確な機能性表示食品が存在すること、同一商品でありながら、関与成分含有量がパッケージごとに異なっていたり、表示値より少ない、あるいは過剰な関与成分含有商品が市販されたりしていることが「事後検証事業概要版」で示されたことから、消費者の自主的・合理的選択の必要性から商品名などの公開を求めた。原告側弁護団には神山美智子弁護士、中下裕子弁護士、中村晶子弁護士らが担っている。

準備書面などを通し、これまでの六回の弁論で原告側は大きくは次の点を主張してきた。

「商品名などの公開は、消費者の権利である選択する権利を確保することであり、不安な食品よりも、より科学的根拠の確かな商品を選ぶことにつながり、公正・自由な市場を構築することに寄与する」「それに対する消費者庁の不開示理由は…(以下続く)

(本紙7月1日号より転載)

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