【米国】トランプ政権、連邦諮問委の縮小提案 科学者ら反発
- 2019/7/1
- 海外
トランプ米大統領が連邦諮問委員会の三分の一を廃止するとの大統領令を出したことを受け、科学者などで作る非営利団体「憂慮する科学者同盟」はこのほど、致命的な失策だと強く非難する声明を出した。
連邦諮問委員会は各分野ごとに設立される独立的な助言機関。トランプ政権は「運営コストが過剰だ」「他機関で代替できる」「テーマや作業方法が時代遅れだ」などとして、9月末までに現在の委員会の三分の一を廃止するとしている。
科学者同盟のグレチェン・ゴールドマン氏は「トランプ政権は連邦科学諮問委員会を過去2年間に渡り縮小し、機能を制限してきた。これは科学的な助言を基に政策を決定するというプロセスを放棄する行為だ」と非難。さらに今回の発表に対して「頸静脈にナイフを突き立てるような致命的な行為だ」と強い言葉で警告した。
科学者同盟は「委員会の縮小・廃止は大気汚染、水質汚染、食中毒、医薬品の安全性など幅広い分野に悪影響を及ぼす」としている。