ネット上の「個人間融資」利用しないで 高金利や詐欺など横行
- 2019/6/26
- くらし
見知らぬ者同士が金銭の貸し借りをする「個人間融資」サイトを巡り、トラブルが発生している。
国民生活センターによると、違法な高金利を求められたり、保証金を支払った後に相手と連絡が取れなくなったりする事例が報告されている。個人を装ったヤミ金融業者が書き込んでいるおそれもあることから、同センターは「ネット上の個人間融資で見知らぬ相手から借り入れをするのはやめてほしい」と注意を呼びかけている。
公表された相談事例によると、生活費が不足した50歳代の男性は個人間融資の掲示板サイトで融資を依頼し、返事をしてきた人と直接会って15万円を借りた。男性はこれまでに50万円以上を返済してきたが、さらに400万円を支払うよう求められたという。
20歳代の女性は、携帯電話料金の滞納などでお金を借りられるところがなく、SNSで融資を募集。すると融資に応じるという人が現れ、SNSでやり取りして100万円を借りることになった。保証金として5万円を支払ったところ、その後、相手と連絡がつかなくなってしまったという。
そのほか、「利息を免除する条件として、要望されるままに下着姿や裸の写真を送ったにもかかわらず、融資は受けられず、連絡しても返事が来なくなった」 (30歳代・女性)という事例も寄せられていた。
反復継続の意思を持って金銭の貸し付けを行う場合、貸金業の登録が必要。たとえ個人間融資をうたっていても無登録営業を行うと貸金業法違反になるという。国民生活センターは「多重債務などで困っていたら、まずは最寄りの消費生活センターに相談してほしい」と呼びかけている。
消費者ホットライン「188」(3けたの電話番号)にかけると最寄りの相談窓口につながり、生活再建に向けたアドバイスが受けられる。