肌着は「着たら洗う」 汗かかなくても汚れ付着 黄ばみの原因に

汗ばむ季節における悩みの一つが、肌着の汗ジミや黄ばみ――。北海道消費者協会は6月5日、家庭での効果的な除去・防止方法を検証する商品テスト結果を公表した。ポイントは「汗汚れを残さないこと」。汗をかいてなくても肌着は「着用したら洗濯」し、汚れのつきやすい脇下、首回りなどの部位はこすり洗いなどの前処理が効果的だとした。

汗汚れの除去効果

汗汚れの除去効果のテスト。ドライクリーニング(左)と洗剤なし(左から2番目)では汗汚れが残った(北海道消費者協会提供)

一方、ドライクリーニングは汗汚れを除去できないとし、水洗いできない衣類を着る際は「汗が付着しないよう下着などを工夫してほしい」と呼びかけた。

■発汗量、大人より子ども 女児より男児

テストでは、汗汚れの付着状況を調べた。子ども4人(8歳・12歳の男女2人ずつ)と大人3人(30、40、50歳代男性)の計7人のモニターに綿100%の肌着を24時間着用してもらったところ、いずれも脇の下、首回り、背中、胸に汗汚れが認められ、特に脇の下で汚れが目立った。

発汗が多かったのは男児。一般的に汗は女性よりも男性がかきやすく、加齢とともに発汗量が減る傾向にある。テストでは大人よりも子ども、女児よりも男児の発汗量が多い傾向が確認された。

■汗かかなくても汚れ付着

また、50代男性の着用時間を24時間と8時間(デスクワークを想定)で比較したところ、ほとんど差は認められず、いずれも脇の下、首回り、背中、胸などに汗汚れが認められたほか、本人には汗をかいた意識がなくても一定の汗が出て、肌着に付着していることがわかった。

一方、汗汚れの除去効果のテストでは、洗剤(中性洗剤、合成洗剤、粉石けん、セスキ炭酸ナトリウム)を使うと家庭の洗濯機でほぼ除去されたのに対し、ドライクリーニングでは汗汚れをほとんど除去できなかった。

■着たら洗う 脇下、首回りは前処理を

同協会の商品テストグループは「短時間の着用や汗をかいた意識がなくても身体から常に発せられる汗汚れがある。肌着は『汚れたら洗う』から、『着用したら洗う』ことを意識してほしい」と呼びかけた。

また、洗濯しても黄ばんでくるのは「汗汚れが落ち切れていないことが原因。洗剤で汗汚れの付きやすい部位をブラシでこすったり、つまみ洗いをしたりしてから洗濯機に入れると、黄ばみの発生を遅らせることができる」とアドバイスした。

前処理が面倒な場合は「つけ置き」を推奨。熱めのお湯(40~50℃)に漂白剤を入れ、2~3時間置いてから洗濯するとよいとした。その際「色柄ものの肌着も多い。液体系漂白剤ではなく酸素系の粉末タイプが効果的だ」と助言した。

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