大型連休は子どもの事故に注意 身近な製品で発生
- 2019/4/25
- くらし
5月5日の「こどもの日」を前に、NITE(製品評価技術基盤機構)は4月25日、家庭内の子どもの事故に注意を呼びかけた。事故はウォーターサーバーや電池、おもちゃ、歯ブラシなど身近な製品で起きていて、「大型連休を迎え、実家に帰京する人も多いと思う。普段の家とは異なる環境になるため注意してほしい」としている。
NITEによると、0~6歳児の事故が2017年度までの5年間に125件発生し、10人が死亡、95人が重軽傷を負った。事故の内容はやけどが46件と最も多く、ウォーターサーバーや加湿器などで発生。次いで、体を挟み込む事故(幼児用椅子や扉など)が15件、下敷きになる事故(たんすやテレビなど)が10件などと続いた。
事故の半数以上が0~2歳児によるもので、「ウォーターサーバーを触っていたところ、温水がかかってやけどを負った」(神奈川県、1歳)、「歯ブラシを使用中に転倒し、口の中にけがを負った」(三重県、1歳)などの事例が報告された。ボタン電池では「LEDライト付き耳かきで遊んでいた際、電池を収納しているふたが外れ、電池を飲み込んで負傷した」(東京都、1歳)という重傷事例もあった。
また、2歳児が木製の玩具を飲み込み窒息死する事故や、入浴中の0歳児が首掛け式浮き輪から脱落して溺死する事故が発生。5歳児がドラム式洗濯乾燥機内に入ってドアが閉じてしまい、窒息死する事故も起きた。
NITE製品安全センターの吉津兼人参事官は「子ども自身が旺盛な好奇心によって引き起こした事故も多い。子どもをずっと見守ることは不可能なので、安全な製品への切り替えを検討するなど事故が起こりにくい環境を整えてほしい」と呼びかけた。
NITEは事故防止ポイントとして、▽台所やウォーターサーバーなどに近づかないよう柵を設ける▽口に入れたら危ないものは手の届かないところに置く▽電池など部品が外れる場合があるので、製品の状態に注意を払う▽入浴させる場合は絶対に目を離さない▽ドラム式洗濯乾燥機の扉は常にロックする――ことをあげた。