食の健康志向、過去最高を更新 日本公庫の消費者動向調査

日本政策金融公庫の消費者動向調査で、食の「健康志向」が続伸し、過去最高を更新したことがわかった。調査では国産食品かどうかを気にかける割合が低下したほか、輸入食品の安全面に対するイメージが改善していることもわかった。

この調査は年2回(1月・7月)行っているもので、今年1月実施分の結果が公表された。対象は全国20歳以上の男女2000人。

現在の食の志向を聞いたところ、「健康志向」が前回調査(昨年7月)比0.9ポイント増の46.6%と続伸し、過去最高だった2014年1月調査を上回り過去最高となった。「経済性志向」は36.9%で3半期連続の上昇、「簡便化志向」も31.2%と続伸し、上位3大志向がすべて上昇する結果となった。

一方で「安全志向」「手作り志向」「国産志向」「美食志向」はいずれも低下。特に「手作り志向」と「国産志向」は3半期以上連続で低下していた。

また、国産食品であるかを「気にかける」割合が72.3%と前回比1.1ポイント減少し、低下傾向にあることが判明。前回調査で大きく上昇(+8ポイント)した「気にかけない」は0.7ポイント増の24.9%と続伸し、約4人に1人が「気にかけない」という結果になった。

そのほか、外食する時に国産であることを「気にかけない」割合は60.3%になり、6年ぶりに6割を超える高水準となった。国産・輸入食品のイメージにも変化がみられ、国産食品は「価格が高い」が64.6%(3.8ポイント減)、輸入食品の「安全面に問題がある」が37%(1.2ポイント減)となり、どちらも調査開始以降で最も低い値になった。

日本公庫は「国産食品の高い・安全・おいしい・見た目が良い、輸入食品の安い・安全性が低いといった従来のイメージはいずれも低下傾向にあり、国産食品と輸入食品のイメージの差は縮小傾向にある」と分析している。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 高齢消費者・障がい消費者見守りネットワーク連絡協議会
    消費者庁は10月16日、高齢者や障がい者の地域見守り活動についての情報共有化をめざして「高齢消費者・c
  2. 米消費者製品安全委員会
    米国消費者製品安全委員会(CPSC)は11月18日、複数の事故が発生していることを把握していながら直c
  3. 電話相談
    ◎全国有料老人ホーム協会が開設 経験豊富な相談員が対応 公益社団法人全国有料老人ホーム協会(有老協c
  4. JAPA中下裕子代表理事
    ◎東京消費者団体連絡センター主催の学習会で PFAS(有機フッ素化合物)問題への理解を深めようと、c
  5. 英国の消費者団体Which?
    英国の消費者団体Which?は11月14日、5月に施行された「反グリーンウォッシュ規則」などへの違反c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る