【英国】助言団体が設立80周年 さらに重要な存在に
- 2019/2/19
- 海外
英国の非営利助言団体「シチズンズ・アドバイス(Citizens Advice)」が今年9月に設立80周年を迎える。ジリアン・ガイ最高責任者(CEO)はホームページ上でこれまでの軌跡を振り返るとともに、「今後のサービスのあり方について議論を重ねてきた。これからも市民が必要とする助言と支援を提供し続けるため、新たな体制を構築したい」と抱負を語った。
同団体は第二次世界大戦が始まる1939年9月4日に200カ所で無料の助言サービスを開始。当時は家を失った場合の対処法や配給を受け取るための用紙の入手法などをアドバイスしたという。
80年経った今も住宅・借金・年金などの問題や身近な契約問題、消費者の権利と保護など消費生活の改善につながる助言を提供。一方、相談手法は対面方式から電話、ウェブサイト、チャットなど多様化してきたと説明した。
いまや同団体のウェブサイトは誰もが知る存在。昨年は2500万人が訪問し、1500件に及ぶ助言ページが計3400万回閲覧された。相談者の7割が問題の解決に役立ったと回答しているという。
EU離脱問題や政治・経済の不安定化で混乱する英国。ガイCEOは「2019年は不確実性が高まり、問題が複雑化し、大きく変化する年となる。我々の自由で、信頼性が高く、独立した助言はこれまで以上に重要になるだろう」とコメント。「市民のための80年。これからも我々は存在し、誰にでも、どんな問題であろうとその人が前進するために必要な知識と自信を与えていきたい」と決意を語った。