【豪州】たばこ産業排除した金融商品に認証マーク 近く登場か

豪州で近く、たばこ産業に投資していないことを示す「たばこフリー(Tobacco-Free)」認証マーク付きの金融商品が登場するかもしれない。ACCC(オーストラリア競争・消費者委員会)が現在、認証に向けて審査しており、来年初頭の意見募集を経て最終評価する方針。ACCCは「登録要件を満たしていて、現段階で問題はない」とのコメントを発表している。

「たばこフリー」認証は、肺がん防止とたばこのない社会の実現を目指す慈善団体「Tobacco Free Portfolios(たばこ・フリー・ポートフォリオ)」が申請したもの。認証マークを付けた金融商品はたばこ関連企業への投資が入っていないことを示し、個人や年金基金の投資マネーからたばこ産業を排除する狙い。この認証を得るには▽たばこ関連企業に直接的・間接的な投資をしていない▽保有している場合は2年以内に持ち株を売却する――などの要件を満たす必要があるという。

ACCCのミック・キーオ(Mick Keogh)副委員長は21日、「多くの投資家はたばこフリーの投資先を探しており、このマークは投資判断を下すのに役立つ」と発言。「これまでの審査では認証ルールに問題は見られず、投資家に誤解を与えることや企業の競争を阻害することもない」と承認に前向きなコメントを発表した。同団体は排除するたばこ関連事業者のリストを作成しており、これを含めて来年にも最終評価するとしている。

同団体は「ファンド・銀行・保険などを通じて年金基金がたばこ産業に流れていることに気づいていない人は多い。たばこ産業への財政的な支援は世界保健機関(WHO)のたばこ規制イニシアティブに反している」と指摘する。

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